《奴隷の作業場》
大勢の奴隷がボロを着て働いている。その中にラスネルもいた。
鞭男 : こらー! なにをしているっ! さっさと岩を運ばんかっ!
バシッ!
ラスネル : うっ、もうちょっとで鞭を食らう所だった。
ヘンリー : やあラスネル! こんな所で油を売ってるとまた鞭で打たれるぞ。それともまた逃げ出す相談かい?
ラスネル : いいや。もし、鞭を持った奴の中に若い女がいたら、建物の影に誘導して襲うつもりなんだ。しかし、ここに来てから一度も鞭を持った女はいなかったな。
ヘンリー : あれからもう10年以上になるもんな。
ラスネル : 10年か…。
ヘンリー : お前の親父には本当に申しわけなかったと思っているよ。お前はきっと、親父の最期の言葉を信じて母親を捜したいんだろうな。
ラスネル : もちろんだ。
ヘンリー : いいよなあ。オレなんかここを逃げ出しても、お城では弟のデールが王様になってるだろうし……。と、くどくど話してても仕方ないなっ! さあ仕事仕事……。
ラスネル達は作業をする。

奴隷女 : いやぁー!
上の作業上から、若い女の悲鳴が聴こえる。
奴隷女 : もうやめてください…。
ラスネル : あっ…女の子が鞭男に犯されている…しかし、ここを登るのは無理だな。
不意に女が落下した。
グシャ!
女は頭を強く打ち即死していた。
ラスネル : うわっ…。
女には乱暴に犯された形跡がある。
ラスネル : …死体置き場に運んであげるか。

兵士 : よーし! 今日はここまでだ! 明日も朝は早いぞ! それぞれ部屋に戻って、さっさと休むんだ!

翌日
《奴隷の休憩所》
ヘンリーが起こしに来た。
ヘンリー : やあ、ラスネル。やっと目が覚めたようだな。随分うなされてたようだけど、また鞭で打たれる夢でも見たんだろ?
ラスネル : 紫色の髪の美しい女性に鞭で打たれる夢だったんで、ある意味快感だったけどな。
ヘンリー : しかしお前はいつまで経っても反抗的で、奴隷になりきれない奴だよなあ。その点、オレなんか素直になったと自分でも思うよ。わっはっはっ。
ラスネル : ふっ、反面、俺がひねくれたって言いたいのか?
ヘンリー : もっともオレが素直になったのは、お前の親父さんの死が堪えたのもあるけどさ。あれから10年……。月日が経つのは早いもんだぜ。
ラスネル : そうだな、変化もなく辛いだけの生活だが、ここでも色々とあったし。
ヘンリー : お前の裏での鬼畜振りには参ってるよ、奴隷の女の子に無理矢理エッチした数は、教団の使徒の誰よりも多いって話だし。よくまあ、あの過酷な仕事の後にそれだけの体力があるもんだ。
ラスネル : そのお零れを頂戴したのはどこの誰だよ? それにしても、建造物がある程度できてきた半年前からは、女の子と隔離されて俺は欲求不満だ。女の子を見つけたら引き擦り込んでくれよ。
鞭男が現れた。
鞭男 : おらおら! 仕事の時間だぞ! さっさと行かないと、この鞭が飛ぶぞ!

《作業場》
ビシュ!バシュ!
奴隷の女が鞭で打たれている。
鞭男 : オレの足の上に石を落とすとは、ふてえ女だ! その根性を叩き直してやる!
ラスネルは女を観察する。
ラスネル : 新品の奴隷服を着ているのもあるが、奴隷にしては綺麗な女だな。どこかで見たような気もするが。
マリア : ど…、どうかお許しください……。
鞭男 : いーや、駄目だ。確かおめえは奴隷になったばかりだったなあ。この際だから自分が奴隷だって事を身に沁みて分からせてやる!
ビリビリ
マリアは皆の前で服を引き裂かれた!
マリア : ひいいい……。
ヘンリー : あれ、ラスネル! いつの間に隣にいたんだっ!? まあいい……。オレはもう我慢できないぞ!
ラスネル : はぁはぁ、俺も我慢できない。俺があいつより先にエッチするぞ。
ヘンリー : おいおい、違う。あの女の子を鞭男から救うんだ。
ラスネル : はぁはぁ、そして岩陰に連れ込んで二人で輪わすんだな。
ヘンリーは鞭男に食らい付いた!
ラスネル : 取りあえず、鞭男を始末するか。
鞭男 : なんだ、お前も歯向かう気だなっ!? よーし、思い知らせてやる!
素手のラスネル達だが、鞭男を倒した。
ヘンリー : やばいっ、兵士が来たっ。素手じゃとても敵わないぞ。
兵士 : なんだなんだ、この騒ぎはっ!?
鞭男 : はっ! この二人が突然歯向かってきて……。
兵士 : この女は?
鞭男 : あっ、はい。この奴隷女も反抗的だったので……。
兵士 : ……………。まあよい……。おい、この女の手当てをしてやれ!
兵士 : それから、この2人は牢屋にぶち込んでおけっ!
鞭男 : はっ!
兵士 : さあ 来るんだっ!

《牢屋の中》
ヘンリー : いやー、参ったな。しかし鞭で打たれるよりマシかな。わっはっはっ。
ラスネル : はぁはぁ、もう少しであの女を…。やっぱり、鞭男を倒す前に女の方を襲うべきだった。
ラスネルはヘンリーを見据える。
ヘンリー : おいおい、俺を襲うんじゃないぞ。まあ、お前にそっちの気がない事は判っているが。
ラスネル : 牢屋はなかなか頑丈だな…
ヘンリー : どうしようもないな。折角だからのんびりする事にしようぜ。

ヘンリー : しかし、いつまでここに入れておく気かなあ。俺達の分、労力が減ってしまうはずだし。
ラスネル : それより、女も誰かこの牢に入れられないかな…。
ヘンリー : ん? 誰か来たみたいだぞ!
ラスネル : 女なら襲う!
兵士が牢の扉を開ける。
ヘンリー : 一体なんだろう? おい、行ってみようぜっ。
ラスネル : 兵士の横に女もいる…。
マリア : さ、先程は助けていただいて、本当にありがとうございました。
ヨシュア : 妹のマリアを助けてくれたそうで本当に感謝している。私は兄のヨシュアだ。前々から思っていたのだが、お前達はどうも他の奴隷と違うらしい。活きた目をしている!
ラスネル : (はぁはぁ…半年振りの女…。)
マリア : こちらの人は獣の目が混ざっていますが、活きた目には変わりありません。
ヨシュア : そのお前達を見込んで、頼みがあるのだ。聞いてくれるか?
ラスネル : いいぜ。
ヨシュア : 実はまだ噂だが、この神殿が完成すれば秘密を守るため、奴隷達を皆殺しにするかも知れないのだ。
ヘンリー : ぬぁにー?!
ヨシュア : そうなれば当然、妹のマリアまでが……!
ラスネル : こうなったら、マリアにエッチな事しまくってから死んでやろう。
ヘンリー : 待て、俺達はなんとかして逃げるつもりのはずだぜ。
ヨシュア : お願いだ! 妹のマリアを連れて逃げてくれ! ここにお前の荷物も用意した。
ラスネル : おおっ、…名前は忘れたが赤毛の女の子のカチューシャ…プックルから取れたんだな。うわっ、10年前に盗んだパンツもあるじゃんか。小さいなぁ。
水牢に案内された。
ヨシュア : この水牢は奴隷の死体を流すための物だが、樽に入っていれば、多分生きたまま出られるだろう。さあ、誰か来ない内に早く樽の中へ!
ラスネル、ヘンリー、マリアは樽に入った。
樽はどんどん流れていく。
ヨシュア : マリア…俺の分まで生きてくれ!

《樽の中》
ラスネル : はぁはぁ…やっぱ女の匂いは堪らんなぁ。
マリア : ラスネルさん、あんまりくっつかないでください。確かに狭いですが。
グラグラ…。
ヘンリー : ぐはっ、揺れるなっ。
ゴツン
ヘンリー : ぐへっ。
ヘンリーは頭をぶつけて気絶した。
ラスネル : ヘンリー! …ふっ、暫く眠ってな。
ラスネルはマリアに抱き着いた。
マリア : きゃっ。
ラスネル : マリアしゃん…。ちょっと、ここは狭いけど…。
マリア : あーれー!
ラスネルは樽の中で半年間の欲望を解き放った。


《修道院》
ラスネルはベッドで眠っていた。
シスター : よかった! 気がつかれましたのねっ! もう3日も眠りっぱなしで、このまま起きないのではと心配していまいましたのよ。
ラスネル : どうやら助かったんだな…。
シスター : しかし、樽の中に人が入っていたのには、びっくりしましたわ。お連れの人から聞いたのですが、とんでもない所から逃げていたしたとか……。
ラスネル : ああ、地獄だったよ。純な僕が、かなり鬼畜になった。
シスター : ここは名もない海辺の修道院。どうか元気になるまで、ゆっくりしていってくださいね。
ラスネル : ああ、まずは…。
ラスネルはシスターの腕を引いた。
シスター : あーれー。

《修道院の入口》
ヘンリー : やあラスネル! やっと気が付いたなっ。へえ、ちゃんと着替えたのか? そういやお前は荷物を持っていたもんな。
ラスネル : 赤毛の女の子のパンツを頭に被ろうと思ったが、やっぱり小さくて普通の帽子にしたよ。
ヘンリー : オレなんかまだ奴隷の格好のままだぜ。まっ、いいけどね。さあてと……。これからどうするかなあ……。出掛ける時はオレにも声をかけてくれよ!
ラスネル : もう出掛けるぜ、ちょっとこの修道院の女の子を襲い過ぎたから。まずい事になっちゃってるんだ。
ヘンリー : マ、マリアには変な事してないだろうな?
ラスネル : 「この修道院の女の子」って言ったはずだぜ。
ヘンリー : ほっ。とにかく、いよいよ旅に出るんだな。
ラスネル : まあな。
ヘンリー : そうだよな。お前には母親を捜すっていう目的があったもんな。なあ、どうだろうか? その旅にオレも付き合わせてくれないか?
ラスネル : いいぜ。
ヘンリー : よし、そうと決まったら早速旅に出よう! 今出かけるって言ってくるから、お前はここで待っていろよ!
ラスネル : おいっ、俺はまずいんだってば。
3人の女が来た。
シスター : やはり行ってしまうのですね。なんでも母を捜す旅とか。北にある大きな町でなら何か判るかも知れませんね。どうかお気をつけて。
ラスネルのみに聞こえる小さい声になる。
シスター : 私がもし妊娠した場合、父親のあなたが死んでいたら困りますから。
ラスネル : はっはっは。
マリア : 本当に色々ありがとうございました。私はここに残り、多くの奴隷の皆さんのために毎日祈る事にしました。そしてラスネルさんが、お母様に会えるようにも……。どうかお気をつけて。
ラスネルのみに聞こえる小さい声になる。
マリア : 私は結婚前にしてあなたに処女を奪われ、もはや俗世界に戻りたくありません。
ラスネル : はっはっは。
マザー : ラスネル、ここでした行為を考えれば判りますか、あなたはもう大人です。少なくとも下半身だけは。これからは自分の道を自分で見つけなくてはならないでしょう。しかし、神様が見守ってくれている事を忘れないでください。ラスネルの旅に神のご加護があらん事を。
ヘンリー : なにやら俺に聞こえない事も多かったが、お前はちゃんと聞いてたようだな。さあて、行こうぜ!

《オラクルベリーの街》

《骨董品屋》
骨董屋 : お前さん、旅の人かい? だったら馬車の一つも買ってみないかい? 多くの仲間を乗せられるぞ!
ラスネル : そうだな、女の子いっぱい乗せたいな。女の子に乗る事も重要だけど。
骨董屋 : 3000Gと言いたい所だけど、まけにまけて300Gでどうだい?
ラスネル : なんだそりゃ? 安過ぎるぞ。
ヘンリー : いいじゃないか安いんだから。
骨董屋 : よし、商談成立だ! 馬車は町の外に出しとくから、いい旅をするんだぜ!

馬車を見た。
ラスネル : やっぱ300Gの馬車じゃベッドはないな。まあ、その内に拡張しよう。
ヘンリー : ベッドのある馬車ねえ…。

《モンスター爺さんの家》
モンスター爺 : わしが有名なモンスターじいさんじゃ。
ラスネル : 有名? 全然聞いた事ないな。
モンスター爺 : ふむ……。お主は口は悪いが、なかなかいい目をしておるな。しかも不思議な目じゃ。もしかすると、お主ならモンスターですら改心させ仲間にできるかも知れんの。
ラスネル : モンスターを? どうすればいいんだ?
モンスター爺 : なに? それにはどうしたらいいかだと? よろしい、教えて進ぜよう。まず馬車を手に入れる事じゃ!
ラスネル : ああ、それなら手に入れたよ。
モンスター爺 : そして……憎む心ではなく、愛をもってモンスター達を戦うのじゃ。そのお主の心が通じた時、モンスターは向こうから仲間にしてくれと言ってくるじゃろう。もっとも彼らは自分より強い者しか尊敬しないから、仲間になりたいというのは、こっちが勝った後じゃがな。どうじゃ、解ったかな?
ラスネル : ああ。
モンスター爺 : よろしい! お主ならきっと多くのモンスターを仲間にできるはずじゃ! 馬車があればより多くのモンスターを連れて歩けるが、それでも限界はある。その時はわしの所へ来ればいい。面倒を見てあげるぞい。お主なら、だだじゃ。
ラスネル : モンスターより、俺があちこちに作る事になるだろう、赤ちゃんの面倒も見て欲しいんだけど。もちろん、ただで。あっ、できれば高校くらいは出してやりたいな。俺って小学校も出てないから。
モンスター爺 : バカモン! 自分でなんとかせんか!

ラスネルとヘンリーは北へ向かった。

《サンタローズの村》
村はボロボロになっていて、生き残った人も絶望しながら暮らしていた。
ラスネル : うーん、どこかで見たような村だが…。
ヘンリー : 俺の国ラインハットの兵にやられるなんてな…。

《村外れの洞窟》
パパスの手紙と不思議な剣を発見した。
「ラスネルよ。お前がこれを読んでいるという事は、なんらかの理由で私はすでにお前の側にいないのだろう。既に知っているかも知れんが、私は邪悪な手に攫われた妻のマーサを助けるため旅をしている。私の妻、お前の母にはとても不思議な力があった。私にはよく解らぬが、その能力は魔界に通じるものらしい。多分妻はその能力故に魔界に連れ去られたのであろう。ラスネルよ! 伝説の勇者を捜すのだ! 私の調べた限り、魔界に入り邪悪な手から妻を取り戻せるのは天空の武器・防具を身に着けた勇者だけなのだ。私は世界中を旅して天空の剣を見つける事ができた。しかし、いまだ伝説の勇者は見つからぬ……。ラスネルよ! 残りの防具を探し出し 、勇者を見つけ、我が妻マーサを助け出すのだ。頼んだぞラスネル!」
ヘンリー : なにやら大変な話になってきたな、ラスネル。伝説の勇者かあ……。うーん。
ラスネル : 確かにこの天空の剣、俺には装備できないみたいだ。ん? 名前が掘ってあるぞ。Jemira…ジュメルダと読むのかな?
洞窟を出た。
ラスネル : 俺の記憶では西に町があって、このパンツの女の子が住んでるはずだが…。
ヘンリー : いい加減に捨てろよそれ。お前にそんな趣味があったのか?
ラスネル : 子供の頃はな。今は生身が好きだぜ。

《アルカパの町》
宿屋には見た事もない人がいただけだった。
ヘンリー : ははは、小さい頃の記憶なんて当てにならない物さ。
ラスネル : うーん、だったら、このパンツは誰の物か…。マジックで名前が書いてあったけど、今は消えて読めないし。

宿屋で一泊する。
ヘンリー : 起きたのかラスネル。いやちょっとお城の事を思い出していてね……。町の人に聞いたけど、親父が死んでたなんて、ちょっとショックだったな……。弟のデールが王になったらしいけど、あんまり評判も良くないみたいだし。ちょっとだけ帰ってみるかなあ……。ラインハットはここから東の方だったなあ……。
ラスネル : うーん、別にいいけど。
ヘンリー : まあいいや。今夜はもう寝よう寝よう!

翌日
《ラインハットへの関所》
兵士 : ここから先はラインハットの国だ。太后様の命令で許可証のないよそ者は通すわけにはいかぬぞ!
ポカリ!
ヘンリー : 偉そうだなトム!
兵士 : あいたた! タンコブが……。無礼な奴! 何者だっ!? どうして私の名前を???
ヘンリー : 相変わらず蛙は苦手なのか? ベッドに蛙を入れておいた時が一番傑作だったな。
兵士 : …………! そ そんな…… まさか……。
ヘンリー : そう。オレだよトム。
兵士 : ヘンリー王子様! ま、まさか生きていたとは…。お懐かしゅうございます! 思えばあの頃が楽しかった。今の我が国は……。
ヘンリー : なにも言うなトム。兵士のお前が国の悪口を言えば、なにかと問題が多いだろう。
兵士 : はっ…………。
ヘンリー : 通してくれるな?トム。
兵士 : はい! 喜んで!

《ラインハット城下町》
ヘンリー : 俺の記憶では、秘密の通路があるはずだ。
通路の途中、地下牢に太后を発見した。

《ラインハット城・王の間》
ヘンリーの弟のデールが王座に座っている。
デール : ……………。……………。そこにいる大臣から聞いたであろう。今日は誰とも話したくないのだ。下がるがよい。
ヘンリー : ですが王様。子分は親分の言う事を聞くものですぞ。
デール : …………!! そんな…………。まさか…………………。おい大臣! 私はこの者と話がある。下がっておれ!
大臣は退室した。
デール : 兄さん! ヘンリー兄さん、生きていたんだね!
ヘンリー : ああ、随分と留守にして悪かったな。実は…………。
デール : え! 母上が地下牢にっ?
ヘンリー : シー! 声が大きいぞデール。
デール : そういえば、色々思い当たる事があるな……。いつだったかボク、読んだ事があるんだ。不思議な鏡の伝説を。この城の倉庫の本棚だったと思うな。そうだこの鍵を持ってお行きよ。きっと役に立つから。
ラインハットの鍵を手に入れた。
デール : 無理をしないようにね。

本によると修道院に鏡の話が伝わっているらしい。

《修道院》
マリア : まあ! 神様が私の願いを聞き届いてくださったのかしら。
ヘンリー : どんな願いだい?
マリア : ラスネル様とヘンリー様には、またお会いしたいと……。ぽっ。
ヘンリー : ラスネルが先かよ…。元気だった?
マリア : ええ。私は元気です。皆さんとてもよくしてくれるし……。
シスター : あら思いがけぬお客様だ事。でもお顔が……。なにかお困りですか?
ラスネル : ラインハットで抱いた女の子の処女率が低かったんだ。あの城はかなり荒れてるんだな。ここでは処女率9割超えてて、非処女は一人だけだったのにな。ちなみに非処女が誰だったかは黙っておいてやるよ。
シスター : ぎくっ…。
ヘンリー : そうじゃないだろ、実は…。
シスター : え? 鏡が祭られている南の塔に入りたいと? それは困りましたね。あの塔の入口は神に仕える乙女にしか開く事はできないのです。とはいえ魔物の出る中、女の足であそこまで行くのは……。
マリア : 私に行かせてください!
シスター : マリア…………!
マリア : この人たちは私にとても親切にしてくれました。今度は私の番です。それに試したいのです。この私にもその塔の扉が開かれるかどうかを……。
シスター : わかりました。そこまで言うのならもう止めません。ラスネルさん、どうかマリアを連れてってくださいましね。
マリア : 私、できるだけ足手まといにならないよう気をつけます。さあ行きましょうか。

ヘンリーは外で馬車を操縦し、ラスネルとマリアは馬車の中にいる。
ラスネル : なあ、マリアは乙女じゃないだろ? 大丈夫か?
マリア : 乙女でなくなった原因のあなたがいればきっと…。ただ、扉を開ける時だけで構いません、私を愛する気持ちをください…。

《南の塔》
マリアが祈ると塔の扉は開いた。
ラスネル : おおっ、開いて良かった。
ヘンリー : いやー、マリアはホントに乙女なんだな。はっはっは。

変な形のスライムを倒した。
なんと、倒したはずのスライムが起き上がり、仲間になりたそうにこっちを見ている。
ミハルン : 私はホイミスライムのミハルン。人間の仲間になったら、ベホマスライムになれるかなぁ?
ラスネル : 知るかよ。でもまあ、仲間になりたいならしてやるぜ。
ミハルン : ラッキー。
ラスネル : うーん、声の響きはいい。
ミハルン : 私のご先祖様から伝わるダジャレなのん。ご先祖様は人間になった事もあったのんよ。

塔を探検し、ラーの鏡を手に入れた。

《ラインハット》
大臣 : 我が王になにか用か? しかし今はそれどころではないのだ!
ラスネル : 隠し子が見つかったとか。
大臣 : なんと王様がどこからか太后様をお連れして……。驚くなかれっ、太后様が2人になってしまったんじゃっ!

《太后の部屋》
太后が二人いる。
ヘンリー : うはっ、見分けがつかないぞ。
デール : 兄上…。僕ってヘマばかりだね。
二人の太后はどちらも自分が本物と言い張る。
偽者の太后にラーの鏡を使った。醜い化け物が映し出される。
偽太后 : そ、その鏡はっ! ええい、正体がバレては仕方がない! こうなったら皆殺しにしてくれるわっ!
偽太后が現れた。

倒した。
偽太后 : 愚かな人間共よ……。オレ様を殺さなければ、この国の王は世界の王になれたものを……。ぐふっ!
なんと太后様は偽者だった。この噂は瞬く間に国中に広がり、そして夜が明けた……。

《王の間》
デール : ラスネル。兄上と共によくぞ母上の偽者を倒してくれました。心から礼を言いますぞ。あのままだとこの国がどうなっていたか……。
ラスネル : 処女率が低いのは大問題だぜ!
デール : 全くボクは王様としては失格ですね。だからラスネルさんからも頼んでくれませんか? 兄さんに。
ラスネル : なにをだ? 処女を紹介しろってか? 紹介する頃には処女じゃなくてもいいか?
デール : いいえ、兄上が王様になるように。
ヘンリー : 王様、その話はお断りしたはずですが。
デール : しかし兄上……。
ヘンリー : 子分は親分の言う事を聞くものですぞ。もちろんこの兄も、でき得る限り王様を助けてゆくつもりです。というわけで、ラスネルとはこれ以上旅を続けられなくなっちゃったな。色々世話になったけどここでお別れだ。
ラスネル : そうか、たまには3Pとかもと計画してたのにな。
ヘンリー : 元気でやるんだぜ、ラスネル。ビスタから船が出ているから、そこへ行くといい。
ラスネル : ビスタ…サンタローズの南だな。デール王、船に乗る只券くれると嬉しいんだけど。
デール : 手配させましょう。
ラスネル : ついでに美女の只券も手配して欲しい。
デール : それはちょっとボクからは…ラスネルさんなら、わざわざ手配しなくても見つかると思います。既に、王宮の侍女はラスネルさんに何人も手籠めにされているし…。
ラスネル : それもそうだな。じゃあ、行くよ。

ラスネルはミハルンを連れ、ビスタへ向かう。

《ビスタ港》
船長 : おっと! まだ客がいたか。しかしお前さんでどうやら最後の客みたいだな。
ラスネル : それはそれは都合のいい事だ。

船はポートセルミに到着した。

《ポートセルミ》
港町の酒場で農民が絡まれている。
農民 : ひー、お助けを!
ならず者A : 「お助けを」はねえだろ! オレ達はおめえの頼みを聞いてやろうってんだぜ。
ならず者B : だから、さっさとその金を渡しな!
農民 : んにゃ! あんたは信用できねえだ。この金は村のみんなが村のために……。
ならず者A : 強情なおとっつあんだぜ! ん? なんだよお前は? オレ達とやろうっていうのか?
ラスネル : そういう事だ。
ならず者B : 上等だぜっ! その生意気な鼻っ柱を叩き折ってやるっ!
山賊ウルフが現れた

倒した。
ならず者A : けっ、覚えてやがれよ!
ならず物達は去った。
農民 : 危ねえ所をありがとうごぜえました。んだ! あんたなら信用できるだ! おねげえだ。オラ達の頼みを聞いてけれ!
ラスネル : いいぜ、言ってみな。
農民 : やれ、ありがたや! んじゃ一遍しか言わんので、よおく聞いてけろよ。
ラスネル : ミハルン、覚えろよ。
ミハルン : うん。
農民 : 実はオラの村の側に凄い化け物が住み着いて畑を荒らすだよ! このままじゃオラ達は飢え死にするしかねえ……。だもんで、村を代表してオラがこの町に強い戦士を探しに来たっちゅうわけだ。あんたに頼めてよかっただよ。なかなか強ええみたいだしな。
ラスネル : なんかくれるんだろうな?
農民 : もちろんただとは言わねえぞ! お礼は3000ゴールド! 今半分渡すだよ! もう半分は化け物をやっつけてくれた後でな。
1500Gを手に入れた。
農民 : んじゃオラは先に村に帰ってるから、きっと来てくんろよ! オラの村はここからずっと南に行ったカボチ村だかんな!

《カボチ村》
ラスネル : のどかな村だ…。だけどこんな村は意外と処女率が低いんだ。する事が少ない上、夜這いの風習があったりするからな。この情報は、俺が持っているノートに書いてたあったぜ。
集会所を訪れた。
青年 : とにかくオレは反対だな! 村の事をどこの馬の骨かも知れねえよそ者に頼むなんて! んじゃオラは仕事があるで……。なんだ?あんたは? どいてけろ!
ラスネル : おっと。
村の青年は去った。
農民 : おお、あんたは! オラだよ! ほれ、ポートセルミで。やっぱり来てくれただか。あんたを信用したオラの目に狂いはなかっただな! エヘン! んじゃ詳しい話は村長さんに聞いてくんろ。
村長 : こん度はどんも、オラ達の頼みを引き受けてくれたそんで……。誠に済まんこってすだ。んで退治してもらう化け物の事じゃけど……。どこに住んどるかは判らねえんです。ただ西の方からやって来るちゅう事だけは皆知ってますだよ。
ラスネル : (うーん、通訳が欲しい所だ、田舎者め!)

《西の洞窟》
宝箱を守るキラーパンサーが現れた!
ラスネル : あいつがそうだな。
キラーパンサー : ガブッ!
ラスネル : うわっ、赤毛の女の子のパンツが咥えられちまった。
キラーパンサー : …。
ラスネル : 目がおとなしくなったな…。そうか、プックルか! ほら、赤毛の女の子のカチューシャだぞ…って、パンツで思い出してるみたいだな。
キラーパンサーはプックルだった! プックルはパパスの剣を守っていた。
ラスネル : よし、また一緒に冒険だ!
プックルが仲間になった。
ミハルン : コァラよろしく、プックルさん。
プックル : ガルルン。
ラスネル : …俺の仲間ってなんでモンスターばかりなんだ? 女の子が欲しいよー。
ミハルン : 出会った女の子を10分以内に襲ってるご主人様が、女のパートナーなんて無理ですよ。

《カボチ村》
プックルを引き連れて戻ったが…。
村長 : 解ってるだ。なーーーんにも言うな。金はやるだ。約束だかんな。また化け物を嗾{けしか}けられても困るだし……。
ラスネル : (うぐっ、疑われてしまったか…。お金より女の子を貰おうと思ったのに。)
1500Gを手に入れた。
村長 : もう用は済んだろ。とっとと村を出て行ってくんろ。

西へ向かった。

《ルラフェンの街》
煙を出す怪しげな家があった。

《怪しげな家の中》
得体の知れない物体が煮え立つ大きな壺の前に、初老の男ベネットがいた。
ベネット : なんじゃ、お前さんは? お前さんも煙たいとか文句を言いに来たのか?
ラスネル : 別に。
ベネット : するとわしの研究を見学に来たわけじゃな。なかなか感心な奴じゃ。もし研究が成功すれば、古い呪文が一つ復活する事になるじゃろう。その呪文は知っている場所であれば瞬く間に移動できるという、大層便利な呪文なのじゃ。
ラスネル : そりゃ凄いな。
ベネット : どうじゃ? この研究を手伝ってみたいと思わぬか?
ラスネル : ああ。
ベネット : おお! やってくれるか! それではわしについてまいれ!
ベネットの後に続いて二階へ上がる。
ベネット : ちょっとこの地図を見てくれぬか。今わしがいるこの町はここじゃろ。でな。この辺りにルラムーン草というのが生えているらしいのじゃ。ちとそれを採ってきてもらえんかの。ただし、ルラムーン草は夜しか採れんそうじゃ。夜になるとその草はぼんやり光ると言われとる。
ラスネル : 分かったぜ。
ベネット : よろしい! ではわしは寝て待つ事にしようぞ。

ルラムーン草を採ってきた。

ベネット : なんと、ルラムーン草を持って来ただと! これがルラムーン草か。あっぱれあっぱれ! 早速実験を再開する事にしようぞ!
ラスネル : 今度は1日に100回くらいエッチできる草の生える場所を教えて欲しいんだけど。できるだけじゃなくて、ちゃんと出る奴も溜まらないと面白くないから、そこがポイントさ。もちろん、キノコだったらそれでもいい。
ベネット : ええい! 話しかけるでない!
グツグツ
ベネット : よーし今じゃ! ここでルラムーン草を……。
ピカッ
ベネット : ふむ……。おかしいのう……。わしの考えでは今のでルーラという昔の呪文が蘇るはずなんじゃが……。
ラスネル : おいおい。
ベネット : お前さん、呪文が使えるようになっていないか、ちと試してくれんか。
ラスネル : ルーラ!
ラスネルは上空へ舞い上がった!
ベネット : おお! おお! やったぞ! やったぞ! よしこの調子で次の呪文に挑戦する事にしようぞ!
ラスネル : うひゃ、こりゃいいや。女の子に無理矢理エッチな事して気まずくなった時に、アッと言う間に逃げられるぞ!

《ラインハット》
ヘンリー : こいつは驚いた! ラスネルじゃないかっ! 随分お前の事を捜したんだぜっ。
ラスネル : そりゃ、あちこちの町や村で女の子を襲って、ルーラでトンズラしてたから見つからないわな。で、なにか用か? 1日に100回くらいHできる魔法でも復活したとか?
ヘンリー : うん、その……。結婚式に来てもらおうって思ってな。
ラスネル : 誰の?
ヘンリー : 実はオレ、結婚したんだよ。
マリアが現れた。
マリア : ラスネル様、お久し振りでございます。
ヘンリー : わははは! とまあ、そういうわけなんだ。もしかするとマリアはお前の方を好きだったのかも知れないけど。
マリア : まあ、あなたったら……。ラスネル様には私などよりもっと相応しい女性がきっと見つかりますわ。
マリアは小さな声で言う。
マリア : ラスネル様、あの時の事は忘れてください。私は忘れる事はできないけれど、墓場まで胸に仕舞っておくつもりです。ただし、墓に入ってからは保証しませんよ。
ラスネル : あはは、頼んだよ。
ヘンリー : とにかくラスネルに会えて本当に良かった! ゆっくりしていってくれよなっ。
ラスネル : マリアを大切にしろよ。隠し事はしないようにな。(ぶっ、自爆じゃん。)
ヘンリー : ラスネルも色々と苦労しているみたいだな。
ラスネル : まあな。
ヘンリー : しかしラスネル。その苦労を共にする女性が欲しいとは思わないか?
ラスネル : 欲しい欲しい、やりたいやりたい。
ヘンリー : やっぱりなっ! お前もそろそろ年頃だしな。オレみたいに素敵なお嫁さんを早く見つけるんだぜ!
マリア : まあ、あなたったら……。
ヘンリー : 結婚すればラスネルの好きな事、いっぱいできるぜ。
ラスネル : ああ、俺もミハルンの卵を産む穴は飽きた頃だし。
ミハルン : ?
ヘンリー : お、お前まさか…。
ラスネル : ジョークに決まってるだろ。
ヘンリー : そうだった、お前はジョークの達人でスケコマシの達人だったな、ははははは。

ラインハットを発ったラスネルは、サラボナの街に到着した。
《サラボナ》
ラスネル : 俺の持っている秘密のノートによると、この町の処女率は高いらしい。ちなみに、全部の村や町の処女率が書いてあるぞ。このノートは確か、誰かに貰ったはずだが…。

キメラの中でも美しいといわれるスターキメラがラスネルに向かってくる。
スターキメラ : キョーン!
パールホワイトのドレスを来たきらびやかな女が、スターキメラの後を追いかける。
ラスネル : うはっ、なんていい女だ…。胸もプルンプルン揺れているし。
女性 : 誰か! お願いよ! そのスターキメラを捕まえなさい!
ラスネル : よし、任せろっ。
ラスネルの目を見たスターキメラはおとなしくなった。
女性 : はあはあ…。一応礼を言っておくわ。この子が突然飛び出したものだから…。一体どうしたのかしら?
ラスネル : (綺麗だ…いつもならこの辺りで、俺の一流のジョークが飛び出すはずなのに何も言えない…。まさか、彼女に一目ボレしたか?)
女性 : さあいらっしゃい。リリアン!
リリアンはラスネルに甘える。
リリアン : キョーンキョーン。
女性 : んまあ!? リリアンが、美しい私以外の人に懐くなんて初めてでしてよ。あなたは一体…。……。あらっ、嫌ね。私とした事が、名前名乗らずにボーッとして。
ラスネル : …。
ラスネルはポケーっとしている。
女性 : 貴方が見取れて声も出なくなる程に美しいこの私の名前はエローラ、エローラよ。ほーっほほほほ。
ラスネル : (おっと、なかなかの声量だ…。)
エローラ : さあ、私の美貌に見とれてないで、あなたも名乗ってはどう?
ラスネル : 俺はラスネル。旅の魔法戦士さ。
エローラ : ふふん、名前は…そうなのね。ラスネル君ね。私と知り合えて、光栄に思いなさい。ほーっほほほほ。
ラスネル : (…凄い性格だ。)
エローラ : また美しい私に会いたければ、貢ぎ物を用意しておく事ね。さあリリアン! 行くわよ。
リリアン : キョーン!
エローラは去った。
ラスネル : ふむ、性格は簡単には手に負えそうにないが、顔と身体は申し分ないな。つーか、ホレたかも。

《ルドマンの屋敷》
豪勢な屋敷には男がたくさん集まっていた。
ラスネル : なんだこりゃ? 100人くらいいるぞ、しかも男ばかり。
その中に服装のセンスのいい青年がいた。
ラスネル : (ちっ、俺よりかなり美形だ。まあ、アソコは小さそうだが。)
アンディ : やあ、あなたもエローラさんと結婚したくてやって来たのですか?
ラスネル : さっきの女か。結婚はともかく、エッチな事はしたい。
アンディ : もしもここがミラF.C.でなかったら、その台詞はやばいですよ。
ラスネル : そのサイトはいかがわしくはないが、健全とも言いがたいからO.K.ってわけだな。
アンディ : なんか違うような…。あっ、ボクはアンディ。彼女とは幼馴染みなんですよ。
ラスネル : うー、俺の幼馴染み、小生意気な赤毛と交換してもいいよ。今の容姿は保証できないし。
アンディ : ボクはお金も宝も欲しくありませんが…。
ラスネル : 身体が欲しいってか? パフパフはやりがいがあるだろうな。パフリンコやパフンパプンもできる胸だぞありゃ。
アンディ : そんな破廉恥な…。とにかく、彼女が妻になってくれるなら…。
ラスネル : 毎日あの身体をしたい放題…おおっ、なんだか俺にもやる気が出てきたぞ。
アンディ : 結婚するためには条件があるそうです。それは今日、エローラさんの父上から話されるそうです。
ラスネル : ふーん。ところで彼女の歳はいくつ?
アンディ : 18です。
ラスネル : うっ、やっぱり年上か。
アンディ : 彼女の包容力なら一生幸せですよ。ちなみにボクも彼女より歳下です。
男A : エローラさんと結婚できるなんて、まるで夢のようだなあ。でもどんな条件が出されるんだろ?
男B : いやいや、あなたも丁度よい時にこの町を訪れましたね。でもエローラさんと財産は私がいただきますよ。
ラスネル : さっきのあのルックスに、この屋敷の財産か…マジでやる気出たぞ。

ケーコド : お待たせいたしました。どうぞお入りください。
男達は大広間に集められた。
主人のルドマンが現れた。
ルドマン : 皆さんようこそ! 私がこの家の主人のルドマンです!
ラスネル : (あのオッサンがここの主人か。)
ルドマン : さて、本日こうして集まってもらったのは、娘のエローラの結婚相手を決めるため。しかしただの男に、可愛くてラブリーでキュートでチャーミングでグラマラスでミラクル・ビューティ・ファンタスティックなエローラを嫁にやろうとは思わんのだ。そこで条件を聞いて欲しい。
ラスネル : (娘をべた褒めなんて…余程可愛いんだな…。)
ルドマン : 古い言い伝えによると この大陸のどこかに2つの不思議な指輪があるらしいのだ。炎のリング、水のリングと呼ばれ、身に着けた者に幸福をもたらすとか。もしもこの2つのリングを手に入れ、娘との結婚指輪にできたなら、喜んで結婚を認めよう! 我が家の婿にはその証として家宝の盾を授けるつもりだ。
ルドマンは宝箱を開けた。
ラスネル : (あの盾の雰囲気は天空の剣に似ている…もしや、天空の盾?)
ルドマン : では…。
エローラが現れた。
エローラ : お待ちになって!
ルドマン : エローラ! 部屋で待っているようにと言っただろう。
エローラ : パパ。私は今までずっとパパの言う通りにしてきたわ。でも夫となる人だけは自分で決めたくてよ。
ルドマン : うーん…。
エローラ : それに私の虜達! 炎のリングは溶岩の流れる危険な洞窟にあると聞いた事がありましてよ。私のためならば危ない事も進んでやるでしょうけど、頑張りなさい。ほーっほほほほ。
エローラはラスネルを発見した。
エローラ : ……。あらっ? あなたはさっきの…。それじゃあ、あなたも私の結婚相手に? まあ…美し過ぎる私が欲しくなるのは当然だけど。
ルドマン : なんだエローラ、知り合いなのか? まさか何かされたのではあるまいな?
ラスネル : いくら俺でも無理っす。それにやったとすれば、ルーラでトンズラしてるはずですし。
ルドマン : …ふむ少しは頼りになりそうな若者だが…。ゴホン! とにかく、エローラと結婚できるのは、二つのリングを持ってきた者だけだ! さあエローラ来なさい!
エローラ : 待って、その前に私の美しさにふさわしくない男をふるいに掛けさせていただきますわ。一人づつ、いらっしゃい。私が目を逸らしたら、その人には炎の指輪を取りに行く資格はなくてよ。
ルドマン : エローラのふるいではほとんど残りそうにない。そこで私は総合評価をし、私とエローラの片方に合格すれば資格を与えよう。

ラスネルの番がやってきた。
エローラ : ふふん。
ラスネル : ふぅ、目を逸らされなかった。(逸らされたら、無理矢理エッチの後にトンズラするだけだけど。)
エローラ : 気が向いたから、目を逸らさないであげたわ。本来ならあなたのスタイルでは話になりませんけど、さっきリリアンを捕まえてくれたからオマケしてあげましてよ。
ラスネル : とにかく、権利は得たわけだ。
エローラ : そうね。美しい上に優しくて心が広い私に感謝なさい。ほーっほほほほ。

男 : やれやれ、大変な条件を出されたな。
合格した男達は炎のリングを探しに出かけた。

《炎の洞窟》
男達は炎のリングを求め、炎の洞窟を探検する。

ラスネル : おい、ミハルン。お前は雌だったな。ここの雄モンスターを誘惑して宝のありかを訊き出せ。
ミハルン : そんな、犯されそうになったら怖い…。
ラスネル : 犯されそうになったら、俺の所へ逃げて来ればいいだけだ。
ミハルン : はい、分かりました。
ラスネル : というわけで、俺は町に戻るぞ。

《宿屋》
ラスネル : ややっ、混んでやがる。しかも、男ばかり。女なら忍び込んで次の日を迎えてもいいんだが。
宿屋 : 済みません。もういっぱいなんです。
ラスネル : ちっ、野宿かよ…。

《ルドマンの屋敷》
ラスネル : ふぅ、この屋敷の庭で寝させてもらうぜ。

翌朝
エローラが自分の部屋の窓を開けると、ラスネルが目覚めた。
ラスネル : ふぁあ、もう朝か?
エローラ : あら…。
ラスネル : おはよう、エローラさん。
エローラ : こんな所で寝ていても良くて?
ラスネル : ああ、俺の力を見てな。
エローラ : 起きてすぐに私の顔を見られるなんて嬉しいでしょ? 朝から爽やかな気分になったようね。ほーっほほほほ。
ラスネル : 結婚すれば、毎日それも可能だね。
エローラ : でしたら、早く炎のリングを取りに行きなさい。

《炎の洞窟》
ミハルン : 見つけてきました。
炎のリングを入手した。
ラスネル : ミハルン、でかしたぞ。今度、ハンサムで強いスライムナイトを仲間にしたら、@@させてやるぞ。
ミハルン : コァラええわ。

《ルドマンの屋敷》
ルドマン : おお! 炎のリングを手に入れたか! うむ、ラスネルとやら、よくやった。では炎のリングは私が預かっておこう。
炎のリングを渡した。
ルドマン : 今日は風呂に入っていってくれ。
ラスネル : いいですよ。
ラスネルは大きな風呂に入る。
ラスネル : ふぅ、エローラさんと結婚してこの家の主になれば、この風呂も俺のモノか…。
ガラガラ
浴室の扉を開け、なんとルドマンが入ってきた。
ラスネル : なんですかルドマンさん?
ルドマン : ラスネルはワシの息子になる可能性が出て来たからスキンシップじゃ。
ラスネル : ホントに肌を振れ合わせるのは遠慮しますよ。同じ15禁でも、そっちのケはないですから。
ルドマンは鍛え上げられたラスネルの体を見る。
ルドマン : おおっ! なんという立派な!
ラスネル : ははは、みんな言います。ちなみに、自分でも。
ルドマン : その大きさなら、やや身体の大きなエローラをも充分に満足させられるだろう。早く孫の顔が見たいものじゃ。残りは水のリングだが…。
ラスネル : どこにあるんですか?
ルドマン : 水のリングと言うからには、水に囲まれた場所にあるのかも知れんな。よし! 町の外に私の船を泊めておくから自由に使うがいい。

翌日、船で北へ向かった。

《山奥の村》
墓の前に赤毛の少女がいる。髪にはリボンのカチューシャを巻いている。
ラスネル : ふむふむ、この村にもイケてそうな女がいるな。もう少し暗くなってから襲ってやるとするか。そしてまたルーラでトンズラだ、はっはっは。
赤毛の少女を横目にラスネルは通り過ぎた。

民家を訪れた。
ベッドに横になる初老の男がいた。
ダンカン : ゴホンゴホン! ……ん? 誰か来たのか? よっこらしょっと。
男はベッドから起きた。
ダンカン : はて? どちら様で? どこかでお会いした事がありましたっけ?
ラスネル : 別に。単に他人の家に上がり込んで人と話したり、タンスの中を漁ったりするのが趣味なんだ。父親のパパスの影響かな?
ダンカン : ……え? 何だって? パパスの息子っ!? どひゃ…!! こりゃ驚いたよ。ラスネル! 生きとったのか!
ラスネル : えっ? そう言うオッサンは?!
ダンカン : いやー、大きくなったなあ! 俺はベリンカの父親のダンカンだよ。
ラスネル : ベリンカ…赤毛のベリンカ!
ダンカン : あの頃はまだほんの子供で、ベリンカとはよく遊んでたっけ。
ラスネル : うん、よくベリンカのスカートの中に頭を入れて、殴る蹴るされながら遊んだかな。で、今でも虐待の痕が残っているから、身体で償わせるつもりだ。もちろん、ベリンカがやられまくられて病気持ちだったり、豚のように太ってたら考えなくてはならないけど。
ダンカン : …で父さんは? パパスも元気なのかい?
ラスネル : ……殺された。俺の目の前で。
ダンカン : なんと…。そうかパパスはもう…。ラスネルも随分苦労したろう。たった1人でよく頑張ったな。うちでも母さんが亡くなってね。あんなに丈夫だったのに分からないもんだよ。
ラスネル : ベリンカに会いたいな。色々とやる事ありそうだし、へっへっへ…。
ダンカン : そう言えば来る途中でベリンカを見なかったかい? 母さんのお墓に参ってるはずだが…。

ベリンカ : ただいまー!
ダンカン : ベリンカ! ラスネルだよ! お前の友達のラスネルが生きてたんだよ!
ベリンカ : まあ…! ラスネル! やっぱり無事だったのねっ!
ラスネル : (うはー、ベリンカがこんないい女になってるなんて…まだ処女かな? 教えてくれなかったら、誰かに某所Kへ電話させるという手もあるが。)
ベリンカ : サンタローズの村が滅ぼされて、ラスネルも行方不明になったって聞いたけど、私は絶対にラスネルは生きてると信じてたわ! だってあの時、また一緒に冒険しようって約束したものね。
ラスネル : うん、一緒にエッチしようって約束も覚えてるよ。
ベリンカ : それは嘘ね。でももう、あれから10年以上か……。色々積もる話を聞きたいわ。ゆっくりして行ってよね。
ラスネル : そうもしてられないんだ。
ベリンカ : え? そんなにゆっくりもしてられないの?
ミハルンが割って入った。
ミハルン : そうなの。ラスネル様はビューティフルなお姉さんと結婚してエッチな事するために、水のリングを探してるのん。
ベリンカ : 何ですって? 結婚するために水のリングを探してる? そんな……!
ラスネル : 余計な事言うな、ミハルン!
ベリンカ : 色々話をしたいの。今晩は覚悟してね!
かくして10数年振りに再会したラスネルとベリンカの二人は、その夜晩くまで語り合った。
ベリンカ : ふーん、お母さんを捜すためには天空の武器防具が必要で、天空の盾をエローラさんのお父さんが持っているのね…。そのために結婚するんだとしたら、なんだかエローラさん可愛そう。
ラスネル : いや、そうでもない。彼女は美人でスタイル抜群で、たとえ狭いアパートに弟6人と暮らしていたとしても、お嫁さんにしたいような女なんだ。現に求婚者は100人くらいいた。
ベリンカ : そ、そうなんだ…。きっと私よりも美人でスタイルいいのね…。
そして夜が明けた……。
翌朝
ベリンカ : おはよう! ラスネル。昨日はよく眠れた? 今、朝食の支度をするから、暫くしたら起きてきてね。
ベリンカは台所で食事の準備をしている。
ダンカンが話しかけてきた。
ダンカン : なあラスネル。この事はベリンカには言ってないんだが…。ベリンカは本当は私の実の娘じゃないんだよ。
ラスネル : なぬっ!? まあ確かに、オッサンと、うろ覚えだがヘチャムクレのオバサンからベリンカが生まれる確率は、オバサンが生き返る可能性と等しいな。そう、ゼロだ。
ダンカン : だからこそ余計にベリンカの事が不憫でね。幸せにしてやりたいんだよ。私はこんな身体だから、この先どうなるか判らないし…。ラスネルがベリンカと一緒に暮らしてくれたら安心なんだがなあ。
ラスネル : うーん、一緒に暮らして物凄くエッチな事しまくりたいのは事実だな。まず、無理矢理@@@して@@@した後、従順になってきたベリンカの@@@を@@@して、俺の体から離れられなくなった頃に@@@三昧という毎日が楽しめそうだ。
ベリンカが包丁を持ってやってきた。
ラスネル : うわっ、聞こえたか?
ベリンカ : さあ、できたわよ。ラスネル、そこに座って。
ラスネル : す、座らせて何するつもり…。
ベリンカ : ハムを切るから。
ラスネル : (まさか、俺をハムにするつもりか。昔から恐かったけど、今は鬼女か!?)
ベリンカ : 切り立てが美味しいんだよ。
ラスネル : 切り立てって…。やっぱり切っちゃうの?
ベリンカ : 当たり前よ。噛み付くつもり?
ラスネル : 噛み付かれるのも痛そうだけど…。
ベリンカはラスネルの後ろの棚からハムを持ってきた。
ラスネル : なんだ、俺を刺したり切り刻もうってわけじゃないのね。
ベリンカ : ???
ラスネルはテーブルに着席した。
ベリンカ : ねえ……。食べながらでいいから聞いてくれる? 昨日あれから考えたんだけどね。水のリングを探すの、私も手伝ってあげるわ! だってラスネルには幸せになって欲しいもの。いいでしょ?
ラスネル : いいぜ。(結婚前の記念にベリンカを…ふふふ。)
ベリンカ : うふふ。また一緒に冒険ができるわねっ。
ラスネルは食事を済ませた。
ベリンカ : あらラスネル。もう出かける?
ラスネル : ああ。
ベリンカ : 水門なら私が開けられるから大丈夫よ。じゃぁ、行きましょっ。

村の外ではプックルとミハルンが待っていた。
ベリンカ : あっ、もしかしてプックル? 久し振りねー。
プックル : グルルンルン…。

《滝の洞窟》
ラスネル : 洞窟か…ベリンカは洞窟好きかい?
ベリンカ : あんまり…ジメジメしてるしぃ…。
ラスネル : (そうか、洞窟で襲うのはやめておこう。せめて、ベリンカの好きな場所で…。)
ベリンカ : なんだかドキドキしちゃうねっ。小さい頃、二人でお化け退治にいったのを思い出すわぁ。
ラスネル : あの時、チュウしてくれたの思い出したよ。
ベリンカ : そんな事もあったわね…。

魔物が現れた。
ベリンカ : きゃっ!
ラスネルは魔物を倒した。
ベリンカ : 凄く強くなってるのね…。助けてくれてありがとう。子供の頃は私があなたの手を引いて冒険したけれど、今はあなたが私をリードしてくれるのね。
水が噴き出している。
ベリンカ : わー、綺麗! 素敵ぃ。こんな風に景色に見取れるなんて何年振りかしら……。母さんが死んでからは、そんな余裕なかったしね。
ラスネル : 今は余裕あるの?
ベリンカ : だってあなたが…ううん、何でもないの。
ベリンカはまた風景を見る。ラスネルは屈み込んだ。
ラスネル : こんな風にベリンカのスカートの中に見取れるなんて何年振りかな…。
ベリンカ : きゃっ、駄目よっ。
ベリンカはスカートを押さえた。
ラスネル : …あれっ? 殴られると思って頭をガードしていたのに。
ベリンカ : 私ぃ、そんな事しないわ。
ラスネル : どうやら、外見も内面も大人の女の子になったみたいだね。
ベリンカ : ラスネルは昔から同じなのね。怖がる目も安心する目も昔と一緒だったわ。くすくすくす。

地下をどんどん降りる。
男がいた。
男 : この洞窟には凄い指輪が隠されているらしいぜ。もっともこのオレにさえ見つけられないのに、女連れの色男などに探せるとは思えないがな。わっはっはっ。
無視して通り過ぎた。
ベリンカ : 失礼しちゃうわね! さっきの男、私のお尻触ったのよっ。
ラスネル : なにぃ! 俺にも判らなかったぞ! もう一回戻って、奴にテクを伝授してもらうぞ!
ベリンカ : 何考えてるの!
ラスネル : もちろん、その後は半殺しだ。ベリンカのお尻を触ってもいいのは俺だけだからな。
ベリンカ : うん…あっ、なんでもない。

地下をどんどん降りる。
力強く水が流れ落ちる場所に辿り着いた。
ベリンカ : うわー! なんだか凄い所に出ちゃったわね。

水のリングを手に入れた。
ベリンカ : やったわね、ラスネル。これでエローラさんと結婚できるはずよっ。
ラスネル : そうだな…。
ベリンカ : ねえ、ラスネル……。ううん、なんでもないわっ。結婚すれば天空の盾が手に入るかも知れないんでしょ。また一歩目的に近づくわね。さあ行きましょう!

《サラボナの街》
ベリンカを連れ、サラボナにやってきた。
ラスネル : おいおい、付いて来る気か?
ベリンカ : だって、ラスネルのお嫁さんの顔、見てみたいもの。でもあの屋敷に行くんだったら、もっといいカッコしないとダメよっ。さあ、お姉さんが選んであげるんだから。
ラスネル : (お姉さんってなんだよ…襲う気失せるじゃないか…。)

《ブティック》
ベリンカ : さあ、ここで洋服を選んで。
ラスネル : えっ? ベリンカがエッチする前に着る服か?
ベリンカ : そうじゃなくて、あなたの着る服よ。

ラスネルはセンスのいい服に着替えた。

《サラボナ・ルドマンの屋敷》
ルドマン : おお、ラスネル。なんと、水のリングを手に入れたと申すかっ! よくやった! ラスネルこそエローラの夫に相応しい男じゃ! 約束通り、エローラとの結婚を認めよう!
ラスネル : あれっ、ルドマンさん。なんだかフォーマルな服を着てますね。
ルドマン : 実はもう結婚式の準備を始めとったのだよ。わっはっはっ。そういうラスネルも、結婚式でも着れるような服を着てるじゃないか。
ラスネル : ははは、そうですね。
ルドマン : そうそう、水のリングも預かっておかなくては。2つのリングは結婚式の時に神父様から手渡されるからな。
エローラが現れた。
ルドマン : エローラ!
エローラ : ジロジロ…。この前は脇役君程度のスタイルだったけど、今のあなたはなかなかのセンスね。
ルドマン : お前もラスネルが相手なら文句はないだろう?
エローラ : よろしくてよ、ハパ……。……でもそちらの生意気そうな赤毛の女性は?
ベリンカ : え? 私? 私はベリンカ。ラスネルとはただの幼馴染みで……。
そう言うベリンカだが、対抗意識満万で目が燃えていた。
エローラ : ふふん、私のこの美しさに嫉妬してるようね。
ベリンカ : そんな事ないっ。
エローラ : なんて解りやすい嘘なのかしら? まあ、とにかく私と貴女の身なりを比べれば、私に敵うはずもない事はお解りのようね。
ベリンカ : ぐ…。
エローラ : ラスネル、ちょっといらっしゃい。
エローラは白い手でラスネルの顎を持ち上げた。
ラスネル : はぅ…。
エローラ : ほーっほほほほ。ご覧なさい。私のあまりの美しさに彼は私の虜。
ラスネルはエローラの指を自分の唇で挟んで舐めた。
ラスネル : ペロペロ。
エローラ : あら…私の艶々の手に愛撫したいのは分かるけど、結婚するまでお待ちになって。結婚式は明日なのだから、その後たっぷりと…。
ベリンカ : さぁてと! 用も済んだ事だしぃ、私はこの辺で……。
エローラ : お待ちなさい! 私の目は誤魔化せなくてよ。ベリンカさんはラスネル君をお好きなのではないかしら……? それにラスネル君もベリンカさんの事をまんざらではないはずよ……。その事にお互いが気づかず、私と結婚してラスネル君が後悔する事になっては……。私の気が収まらなくてよ!
ルドマン : まあ落ち着きなさいエローラ。ではこうしたらどうだ? 今夜一晩ラスネルによく考えてもらって、エローラかベリンカさんか選んでもらうのだ。うむ、それがいい! 今夜は宿屋に部屋を用意するからラスネルはそこに泊まりなさい。
ラスネル : そこで二人を抱いて、どっちの具合がいいか身体の相性で決めるわけですね。狭さ軟らかさはもちろん、角度とか色々ありますし。
ルドマン : ははは、ラスネルは冗談もうまいようだな。
ラスネル : (本気なのに…。)
ルドマン : ベリンカさんは私の別荘に泊まるといい。
ラスネル : (夜這い掛けようかな…。)
ルドマン : いいかね? 分かったかねラスネル?
ラスネル : 一応。
ルドマン : よろしい! ラスネルよ、じっくりと考えるようになっ! 私はキミを気に入った、どちらを選んでも私はラスネルの結婚を祝ってやるぞ!

《宿屋》
その夜、宿屋に泊まったラスネルは、夜中にふと目が覚めた……。
ラスネル : うーん、ベリンカとエローラ…。エローラを選べば楽な生活は間違いないし、毎晩あの身体を好き放題できる。しかしあの性格では流石の俺も尻に敷かれてしまうかも知れん。一方、ベリンカを選べば…やっぱ、尻に敷かれるだろうが、エローラ程ではないだろう。だが、暮らしは楽ではない、寝たきりのオッサンもいるしな。まあ、ベリンカは俺を引っ張ってくれるはずだから、一緒にいて安心するのはベリンカかも知れない。
ラスネルは色々と考えた。
ラスネル : やっぱり実際に抱いてみないと決められないか…。さて、夜這いの準備はO.K.だぜ。

ラスネルは夜の街を歩く。

《別荘》
ラスネル : 駄目だ、頑丈に鍵が掛かっている。煙突からでも忍び込むか?
玄関の扉が開いた。
ラスネル : おっ、ベリンカ…。
ベリンカ : あっ、ラスネル…。もう決めたの? やっぱりエローラさんよね。私は彼女に比べると綺麗じゃないしぃ胸も小さいしぃ、それにお金もないし…。
ラスネル : いいや、まだだ。ところで、ベリンカは眠れないのか?
ベリンカ : 眠れるはずない、眠れるはずないよぉ…。
ラスネル : (うわっ、泣き出しちゃった…。)
ラスネルはベリンカを抱き締めた。
ラスネル : (はぁ、甘酸っぱくていい匂い…。)
ベリンカ : お願い、キスして…。それであなたを忘れるの。
ラスネル : (ごくっ、唇には初めてだな…。)
チュムッ…。
強い力を感じたベリンカはラスネルを押した。
ベリンカ : ああっ、ダメッ、それ以上は。それ以上したいんだったら…。
ベリンカは走って別荘に入った。
ラスネル : それ以上したいんだったら…結婚しろってか。さて、玄関に鍵は掛かってないみたいだし、追いかけて…へっへっへ。
気がつくとエローラがいた。
ラスネル : うっ…。(今の見られたか?)
エローラ : どうやら、結婚相手が決まったようね…私を捨てて、ベリンカさんと幸せになるつもりなのね。
ラスネル : えっと、さっきのは単なる舌入れキスで…。
エローラ : 聞きたくないわ! 私をその気にさせておいてこれだなんて、ううっ…。
エローラは泣き出した。
ラスネルはそっと抱き締めた。
ラスネル : (はぁ、官能的でええ匂い…。)
エローラ : お願い、私を抱いて…そしたら、私は復讐の鬼にならなくて済む…。
ラスネル : 後悔しないね?
エローラ : するはずなくてよっ。

《宿屋》
宿屋の主人 : 散歩して少しは落ち着いたろう。もう休むかね?
ラスネル : ああ。
宿屋の主人 : そうかい。じゃあごゆっくり!
ラスネル : あっ、変質者。
宿屋の主人 : えっ? どこどこ?
宿屋の主人がきょろきょろしている隙に、エローラは宿屋の部屋へ進んだ。

《宿屋・ラスネルの部屋》
ラスネルが抱き締めるとエローラは震えていた。
ラスネル : (どうやら処女だな。まあ電話機を使って某所に掛けなくても、すぐに判る事だけど。)

エローラ : ありがとう、これであなたとベリンカさんを笑って迎えられる…。
ラスネル : (笑って迎えるって…顔が泣きまくってるじゃないか。確かに痛かったのもあっただろうが…。)
ぐすぐす泣きながらエローラは去った。

ラスネルは改めて結婚相手を考えた。
ラスネル : エローラの身体…凄く良かったな…。

ラスネル : どうやら、俺の心の中で結婚相手が決まったようだ…。

その夜、エローラとベリンカは一晩中泣き続けた。
そして次の朝……。ラスネルはルドマンの家に呼び出された。
《ルドマンの屋敷》
ケーコド : おはようございます、ラスネル様。皆さんお待ち兼ねです。さあどうぞこちらへ。
ルドマン、ルドマンの妻、エローラ、ベリンカが集まっていた。
ルドマン : さてラスネル。エローラとベリンカさんと、どちらと結婚したいかよく考えたかね?
ラスネル : 二人と結婚する事にしました。
ルドマン : ははは、ラスネルは冗談がうまい。
ラスネル : …と本心は語りましたが、なんとか決めました。
ルドマン : そうか。かなり悩んだであろうが、両方と結婚するわけにはいかんからな。
ラスネル : そう念を押さなくても。
ルドマン : では約束通り結婚相手を選んでもらおう! エローラとベリンカさんのどちらか、本当に好きな方にプロポーズするのだ。
エローラ : (私が身体を張ったんだもの、まだ望みはあるかも知れない…。)
ベリンカ : (結果は判っているわ…来るんじゃなかった…。)
ラスネルはベリンカへ向けて歩いた。
ラスネル : 俺はベリンカと結婚したい! そして、俺の@@@を@@@したい!
ベリンカ : えっ、ラスネル。こんな私でいいの? エローラさんみたいに美しくないのに。
ラスネル : ああ、俺はベリンカを選ぶ。
ベリンカ : あー、なによ、私が美しくないって言うの? でも、それでも私を選んでくれるのね…。ありがとう、ラスネル。また一緒に旅ができるわね!
ラスネル : (ベリンカを選んだ理由だが、エローラさんとは既に関係を結んだんだから、わざわざ結婚する必要はなくなったわけだ。一方、ベリンカは結婚までやらせてくれそうにない。滝の洞窟での事を考えたが、ベリンカの魔法は半端じゃない。襲うのは不可能だ。つまり、二人を抱くにはベリンカを選ぶしかないのだ。もちろん、二人と結婚したかったのが本音だけど。)
ルドマン : よし決まったな! では早速、式の準備だ! 花嫁は私の別荘で着替えてきなさい。
エローラ : 私も手伝わせていただくわ。私の虜を一人減らす女ならば、少しでも私の美しさのレベルまで引き上げなくてはいけなくてよ。ほーっほほほほ。
ラスネル : (どうやら、元のテンションを取り戻したようだ。彼女にはこれが似合う。)
エローラはラスネルの方を見ると、泣き出しそうな哀しい顔をした。
ラスネル : (と思ったけど…かなり傷付いてるみたいだぞ…。)
ベリンカとエローラは去った。
ラスネル : (ドラクエ5の最初のプレイでビアンカよりフローラを選ぶ奴は、鬼と言う奴もいるし、この選択は間違ってないはずだ。なにっ?ドラクエ5の主人公は、結婚前なのにフローラに手を出すマネなんてしてないって? はっはっは!)
ルドマン : さて……。いよいよ結婚式だが……。実は山奥の温泉村のほら穴に腕のいい道具屋が住んでると聞いてね、花嫁に被せるシルクのヴェールを注文しておいたのだ。キミには花嫁のため、そのヴェールを取って来てもらいたい。キミが戻る頃には式の準備も終わるだろう!
ラスネル : 俺はベリンカを選んだけど…。
ルドマン : え? ベリンカさんを選んだのに、式の準備までしてもらっていいのかって? 言っただろう。 私は君が気に入ったのだよ。エローラの事となら気にせんでいい。処女でいる限り、またいい相手が見つかるさ。
ラスネル : はっはっは。処女膜再生手術の闇医者なら今度探しておきます。
ルドマン : あ?

《山奥の村》
道具屋 : ああ、シルクのヴェールならご注文の通りいいのが出来たよ! そら、これだよ。持ってっておくれ。
シルクのヴェールを受け取った。

《サラボナ・別荘》
ケーコド : 花嫁の着替えは終わりましたわ。さあどうぞお入り下さい。
中にはウェディングドレスを着たベリンカがいた…。
ラスネル : 綺麗だ…。
シルクのヴェールを被せた。
ベリンカ : ラスネル…。ありがとう…。さあ私を教会まで連れて行って。あれっ…嬉しいはずなのに涙が止まらない…。

ラスネルはベリンカの手を引き、教会へ向かう。

《教会前》
ヘンリー : おーいラスネル! やあ、久し振りだな! 結婚式の招待状を貰って慌てて来たんだよ!
マリア : ラスネルさん、結婚おめでとう! 素敵な結婚式になるといいですね。へー、キュートな女性ですね。
ヘンリー : 式の最中にカッコつけて失敗するなよラスネル! じゃあ後でな!
町男 : 教会の準備がやっと終わりましたよ。さあどうぞ、よい結婚式を!

《教会》
神父 : 本日これより神の御名において、ラスネルとベリンカの結婚式を行います。まず、神への誓いの言葉を。
ラスネル : (やっぱ緊張するな…。)
神父 : なんじラスネルはベリンカを妻とし…本日これより神の御名において、健やかなる時も病める時もその身を共にする事を誓いますか?
ラスネル : はい。(って言わなきゃまずいよな。)
神父 : なんじベリンカはラスネルを夫とし…健やかなる時も病める時も、その身を共にする事を誓いますか?
ベリンカ : はい。誓います。
ベリンカは至上の笑みを浮かべた。
神父 : よろしい。では指輪の交換を。そして神の御前で二人が夫婦となる事の証しをお見せなさい。
ラスネル : 証し? 俺って内気だから人前でセッ@スは恥ずかしいけど。
神父 : コホン。 ヘンリー : わっはっは。
ベリンカ : んもう、これでいいのよ。
チュムッ…
二人は唇を合わせた。
ベリンカ : (ちょっと、舌は絡ませなくてもいいのに…でも、あふん…。)
エローラは後ろの方に隠れ、歯を食い縛り、涙を必死に堪えていた。
神父 : おお、神よ! ここにまた新たな夫婦が生まれました! どうか末永くこの2人を見守って下さいますよう! アーメン。
ヘンリー : おめでとう! ラスネル! 幸せにな!
ルドマン : エローラより二人に花束贈呈だ。…誰か二人を離してやってくれんか。
ラスネルとベリンカはいまだ舌を絡ませてキスしている。
ラスネル : ぐちゅぐちゅ…。 ベリンカ : むちゅむちゅ…。
ヘンリー : 俺がやるよ。
ヘンリーはラスネル達に近づくと、二人を離らかせた。
ダラァ…
二人の口からは繋がった唾液が垂れ落ちる。
ヘンリー : おわっ、お前ら、続きは夜だ夜!
ベリンカは顔を真っ赤にしていた。
そのベリンカにエローラは大量の黄色い薔薇を突き付けた。
エローラ : ラスネル君、ベリンカさん、どうかお幸せに! もちろん、美しい私よりも幸せになる事はありませんが。ほーっほほほほ。
ベリンカは薔薇の花束を受け取った。
男 : ピーピー! ラスネルさん! 奥さんを大事にしろよ!
エローラ : (イエロー・ローズの花言葉は嫉妬…。私はこれからどうすれば…。)

こうしてラスネルはベリンカと結婚した。
その夜は晩くまでお祝いの宴が続き……。そして夜が明けた……。
ベリンカ : おはよう、ラスネルゥ。よく眠れた? もうお昼近い時間よ。でもなんだか嘘みたい……。私達結婚したのよね……。
ラスネル : ああ、昨日は飲み過ぎで、ベリンカとエッチする事ができなかったけど、今夜はへっへっへ。
ベリンカは冗談混じりに言う。
ベリンカ : きゃー、犯されるー。
ラスネル : 犯されてもいいんだよ。夫婦なんだしな。(こら、参ったか、全国のファンめ。)
ベリンカ : ラスネルゥ……。こんな不つつか者ですが、末永くよろしくお願いいたします……。なーんて、私らしくないセリフだったね。
ラスネル : ベリンカならどんな台詞でも似合うぜ。例えば「これで部を辞められるわ…」とかな。
ベリンカ : ラスネルゥ……。ずうっとずうっと仲良くやってゆこうね! さあ、行きましょう! お母さんを捜すんでしょ。でも旅立つ前にルドマンさんに挨拶していった方がいいかもね。
ラスネル : 結婚したんだから、ダーリンとかアナタァとか呼んでくれよ。
ベリンカ : たまにはね。でも初めて出会った時からずっとラスネルなんだから、普段はラスネルよ。

《ルドマンの屋敷》
ルドマン : よ! ご両人のお出ましかっ。なかなかお似合いの夫婦だぞ。
ラスネル : まだ抱いてないから、身体の相性までは判らないけど。
ルドマン : はっはっは、冗談がうまい。こんな可愛いベリンカさんを抱かなかったなんて、そんなはずあるまい。
ラスネル : (俺にしては珍しく、この人には正直な事しか言ってないのに、全部冗談にされちまった…。)
ルドマン : ヘンリーさん達は今朝早く帰っていったが、ラスネルの事を色々と聞かせてもらった。
ラスネル : えっ?(ヘンリーの奴、変な事言ってないだろうな?)
ルドマン : なんでも伝説の勇者を探して旅をしているとか……。
ラスネル : ふぅ、その話か。(ヘンリーは俺の事色々と知ってるからな。まあ、マリアの事だけは…知っちゃいけない♪知られちゃいけ〜ない〜♪最初に抱いたの誰なのか♪ …この歌は、特番かなんかで知ったんだぜ。)
ルドマン : そこでだ! 私からの祝いを受け取ってくれい! 後ろの宝箱の鍵を開けておいたから、中の物を持ってゆくがいい。
天空の盾を手に入れた。
ベリンカ : あん、私にもラスネルゥにも装備できないみたい。
ルドマン : それからポートセルミにある私の船も自由に使っていいぞ。すぐに連絡しておこう。ともかく私はラスネル達が気に入ったのだ。夫婦仲良く助け合い、エッチし合い、良い旅をなっ!


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