★ストーリージャンプ
☆舞台マップ
◆第一章 : 応急の戦士達
◆第二章 : キュートな姫のアブナイ冒険
◆第三章 : 美術品屋キリネコ
第四章 : もうバラバラの姉妹
第五章 : エロ惹かれし者達
 導かれし者が揃うまで
 地獄の帝王を倒すまで
 地獄の帝王を倒してから




亡霊のいなくなった宝物庫に来る。
ガスの壺を手に入れた。
キリネコ : これをリバーサイドへ持っていけば、気球を買えるはずよ。値切りは私に任せてねー。
ライアン : 思ったよりは軽いが大きいので俺が持とう。

《リバーサイド》
道具屋 : あんたが持っている、そのおかしな壺をちょっと見せてくれないか?
ライアン : いいぞ。
道具屋 : うわー! 開けたら壺の中からガスが吹き出してきたぞ! もしかしてこれは…。お願いだ、この壺を譲ってはくれないか?
ジュメルダ : 構わなくてよ。
道具屋 : ありがたい! お礼と言ってはなんだけど、明日、店に来ておくれよ。素晴らしい贈り物を上げられると思うよ。
ジュメルダ : ふふん、また男からの貢ぎ物が増えて困ってよ。

翌日
道具屋 : やあ、来てくれたね! ついに空飛ぶ気球が完成したんだ! 第一号はあんた達に進呈しよう! 気球が完成したのは、ガスの壺のお蔭なんだ。これからも頑張って気球を作っていくぞ!
キリネコ : どんどん作ってねー。それから、各国に売るのは私に任せてねー。(このままいけば、ダイヤの貞操帯を身に着けられそうね、ウフフフフ。)
クリフト : キリネコさんは、いつでも商売を忘れないのですね。
ミネア : 妖精さんのお話によると、5章のトルネコとは全然違うようです。
キリネコ : これでヒルタン老人から貰った宝の地図の×点の場所に行けるわー。
ミリアーナ : その前にロザリーヒルに行ってみない? 多分、私達が塔の中に入ったのを誰かが見てたのよ。だからロザリーは…。

《ロザリーヒル》
魔物 : うおーん、うおーん。可哀想なロザリー。せっかく隠れていたのに、また人間に捕まってしまって。

子供 : この村に来ていた人間が、塔の中にいたエルフのお姉ちゃんを連れて行ってしまったんだよ!

《塔》
ジュメルダ : やっぱりいないわね…。
スライム : ぷるぷる! ロザリーちゃんが捕まっちゃったよお。イムルの村の方に連れ去られたんだ! ぷるぷる!
ミリアーナ : 行ってみましょ。

《イムルの村》
ジュメルダ : 既に姿はないようね…。
ミネア : …村に哀しい想いが渦巻いています。もしかすると夢で見られるかも知れません。

《宿屋》
ジュメルダは深い眠りに就いた…。どうやら夢を見始めたようだ…。

《夢の風景》
ピサロに与えられた衣服を剥ぎ取られたロザリーが、数人の男達に囲まれている。
戦士 : さあ、泣け! 泣いてアクアマリンの涙を流すんだ!
ロザリー : 嫌です…。
ロザリーは刃物で傷つけられながら犯される。
男 : ふぃー、堪らんわい。
商人 : 気持ち良くなってないで、血と愛蜜を宝石に変える事に集中してくれ。
戦士 : もっと出せ!
ロザリー : 嫌です…。
戦士 : 強情な奴! これでもか!
戦士はズタボロのロザリーに更に蹴りを入れた。
バゴッ
バキッ
戦士 : しまった! 首に当たってしまった!
ロザリーの首は折れ、異常な方向に曲がっていた。
デスピサロが現れた。
デスピサロ : ロザリー! き、貴様ら! ロザリーになにをした?!
商人 : ナイフで刺しまくったり、犯しまくって宝石を回収しただけですがね。傷から腸がはみ出ちゃったのは、ごめんしてちょお。なんちゃって…ギャー!!
商人は砕け散った。
犯していた男は砕け散った。
戦士は砕け散った。
ロザリー : ピ…サロさ…ま…。来て…くださったのですね…。私の最後の我がままを聞いてください…。どうかどうか…野望を捨ててこの私と…ぐふっ…。
デスピサロ : ロ、ロザリー〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

デスピサロ : 許さんぞ! 人間共め! たとえこの私がどうなろうとも、一人残らず根絶やしにしてくれん!

恐ろしく激しい憎悪のエネルギーが辺りに広がった!

翌朝
ミリアーナ : 可哀想、ロザリー…くすん。
クリフト : 今度は前回期待したシーンはありましたが…なんとも残酷な。

ジュメルダ : 私達にできる事はピサロを止める事、それがロザリーの想いに応える事になりましてよ。
キリネコ : 今度こそ地図の×点の場所に行きましょー。ヒルタン老人の探していた宝があるはずよー。私の予想では天空の剣だわー。

気球に乗ったパーティーは、岩山に囲まれた砂漠を上空から眺める。
ジュメルダ : 砂漠の中心に大きな木ありましてよ。
キリネコ : ×点の場所と全く同じよー。

ジュメルダ達は降り立った。
《エルフの里》
巨大な木が生い茂っている。
エルフ : ここはエルフの里よ。くんくん、貴女達の匂いによると、悪い人間ではないようね。
クリフト : くんくん…匂いによると悪い処@膜ではないようですね。
ミリアーナ : 大バカ…。

ミハリンがいた。
ミハリン : また会ったな、赤毛。
ミリアーナ : 元スライムがいるって事は、ここにブル君がいるの?
ミハリン : あんま、ブル君呼ばんといて。それはウチ専用の呼び方なんやから。
ミリアーナ : じゃあ、彼はブル君じゃないわけ?
ジュメルダ : 彼のホントの名前はなんでして? 隠さずに白状なさい。
ミハリン : ホンマはウチも知らんのや、ウチが勝手にブル君って呼んでるだけなんや。
キリネコ : もしかして、ブルーのスタイルをしているからブル君?
ミハリン : うふふふふ、当たりや。

狐 : こんこん。この村にある大木は世界樹の木だよ。
長老 : 近頃、世界樹の木にも魔物達が住み着き出してのう。
エルフ : この木の上には多くの世界樹の葉が茂っています。世界樹の葉を持っていれば、きっと役に立つ事でしょう。

エルフA : なにかしら…? 樹の上の方から声が聴こえるわ。
エルフB : どうやら助けを求めているみたい。
ジュメルダ : ふふん、行きましてよ。

《世界樹》
ミリアーナ : この葉っぱ、世界樹の葉よ。クリフトが瀕死になってもこれを使えば元気になるわ。
クリフト : 僕を引き合いに出さないでください。
ミリアーナ : くすくす、いつも私を引き合いに出すからお返しよ。

ジュメルダ達は世界樹をどんどん登る。
《世界樹の天辺》
見慣れない服を身にまとい、傷付いた翼を持つ女がいた。
ライアン : 天女?!
ルーシア : どうかどうかお助けください。私はルーシア。天空より世界樹の葉を摘みに舞い降りてきたのですが…。魔物達に襲われ。翼を折られてしまいました。私を天空の城まで連れ戻してくれませんか?
ジュメルダ : 天空…。
ルーシア : 天空のお城に行くなど、途方もないとお思いでしょうね。
ジュメルダ : 美しい私には不可能はなくてよ。天空に連れ戻して差し上げてよ。ほーっほほほほ。
ルーシア : まあ! 連れて行ってくださるのですね。天空の塔に入るには、天空の全ての武器防具を身に着けなければなりません。私には分かります。天空の剣はこの樹のどこかに眠っているようです。さあ、参りましょう。

宝箱があった。
ルーシア : 恐らくあの中に天空の剣が…。
しかし宝箱は空っぽだった。
ジュメルダ : どういう事!?
ルーシア : !?
ミネア : 宝箱は空っぽですが、向こうになにかあります。
天空の剣が枝に引っかかっていた。
ジュメルダ : 変ね? こんな無造作な場所に置かれているなんて。
ミネア : 妖精さんによると、本物に間違いありません。
天空の剣を手に入れた!
ライアン : 早速装備し、我々に勇姿を見せてください。
全ての天空の武器防具を身に着けたジュメルダは、天空の剣を試し振りした。
ジュメルダ : ふふん、私の手にピッタリ来ましてよ。
ルーシア : これで天空に行けます…うふふ。
突然、キュリアと青騎士が枝の影から現れた。
キュリア : あ、貴女が勇者だったのね?!
青騎士 : その剣を手にできるのは勇者のみという話…まさか貴女がそうだったとは…。
ジュメルダ : そんな…あなた達に知られてしまうなんて…。
青騎士 : ジュメルダさん…。
キュリア : さあ、ジュメルダを殺すのよ。
ジュメルダ : …私の虜なら殺せないはずよね?
青騎士 : それは…。うぐっ…殺します。
キュリア : 残念だけど、この私には逆らえないの。既に死んでいた彼を科学で生き返らせたのは、この私なのだから。
ジュメルダ : 死んでいたですって!?
キュリア : 死んでから長い時間は経っていなくて、臓器や筋肉などの器官は再び正常に機能させられたわ。オマケに能力は全て数倍でね。彼が倒れていた場所に不思議なエネルギーが渦巻いていたのも、生き返らせる事ができた理由ね。ただ、脳の一部は完全に死んでいて、この私の作ったメカを埋め込む事によって脳が機能するのよ。そしてある程度の行動はこの私が命令できる。
青騎士はキュリアの命令で、ジュメルダが天空の剣を装備する前に装備していたはぐれメタルの剣を拾った。
ジュメルダ : し、しまった!
クリフト : なにやらおかしな事になってきましたよ。どうしますか?
ジュメルダ : 私は殺されるわけにはいかない。勝負なさい、青騎士!
ジュメルダは青騎士に立ち向かった。
ライアン : 加勢しますぞ!
キュリア : 独裁ミサイルシャワー!
ミサイルの爆発により道が分断された。
位置関係はこうだ。

キュリア    ◆分断◆ 青騎士 ジュメルダ

    ◆分断◆    ◆分断◆

      ジュメルダ以外の味方

キュリア : くっ、この私と彼との間も分断されてしまったわ!
クリフト : この場所からジュメルダ殿の所へ行くのには、かなりの時間が掛かりますよ。
ミリアーナ : 私の素早さならなんとかなるわ。
キュリア : させないわ。レーザービーム。
キュリアはジュメルダ以外の仲間の回りにレーザーの結界を張った。
キュリア : このレーザーを放出している間は、貴方達は動けないわよ。(それはこの私も同じだけど。)
キリネコ : 二人の勝負を見守るしかないわ…。
ジュメルダと青騎士は剣で勝負する。
青騎士 : ジュメルダさん、よけてください! 貴女の体に傷がついてしまう!
カキィーン クキィーン コキィーン
二人の剣が何度も合わさった。
ジュメルダ : くっ、何て強さなの?! 天空の装備でなければ、とてもかなわなくてよ。
ザシュ!
天空の兜が飛び、ジュメルダの髪も斬れた。
青騎士 : うわー! ジュメルダさん! 僕は貴女を好きだ! でも殺さなくてはならない!
ジュメルダ : そんな愛の告白はなくてよ!(せっかく私にも彼ができると思ったのに、こんな事になるなんて…。)
ジュメルダは涙を流していた。それは青騎士も同様だった。
兜を失ったジュメルダの首を、青騎士は何度も狙う。
ジュメルダ : (このままでは殺されてしまう…。でも、時たま見せるこの動きはどこかで…。そして、私は弱点も知っているわ。)
カキィーン
青騎士は剣を失った。はぐれメタルの剣は世界樹を落下する
ジュメルダ : これで私の勝ち…。私は貴方を殺す気はないわ。だから降参して二度と私の前に現れないで。
レーザービームが途切れた。
キュリア : 服従ドリルパンチ!
ロボのドリルパンチはジュメルダの脇腹を直撃した。
ジュメルダ : ぐふっ!(しまった!)
血を吐いたジュメルダの手から天空の剣が飛ぶ!
青騎士は自分の近くを回転しながら通過しようとする天空の剣を掴み、その剣でジュメルダに攻撃を仕掛けた。
ガキィ!
ジュメルダは何とか天空の盾で防いだ!
ジュメルダ : そんな馬鹿な?! 勇者の私以外は天空の剣を装備できないはずなのに。天空人の血を引く私達兄弟以外は…!!
ミネア : 風の妖精さん! バギクロス!!!
風の妖精により流されたバギクロスは青騎士に届く。
青騎士 : ぐはっ!
バギクロスを食らった青騎士は吹っ飛んだ。同時にマスクも吹き飛ぶ!
ジュメルダ : あの顔はキラル!!!
ミリアーナ : だ、誰?!
ジュメルダ : 私の弟よ!!!
キュリア : なんですって?! それじゃ、彼も勇者!
キュリアは暫く考えた後、キラルを置いて立ち去った。
倒れたキラルをジュメルダは膝に抱える。
ジュメルダ : キラル…。貴方がこんな形で私の前に現れるなんて…。襟が乱れてるじゃない。私にこうやっていつも直させたわね。
ジュメルダはキラルの顔の傷を撫でる。
ジュメルダ : こんなに顔を傷付けられて…とても痛かったでしょうね…。
ジュメルダに仲間が駆け寄る。
ジュメルダ : キラルが目覚めないの…。
ミネア : 意識を失っています。ただ、キュリアさんの力がないと意識は戻らないでしょう。
ルーシア : いいえ、天空人なら復活させられるかも知れません。もちろん、その人への深い愛がなければ不可能でしょうが。さあ、天空に一番近い島へ行きましょう。
マーニャ : なんだか超せかしてない? やっぱ、天に帰りたいんでしょうけど。

気球で天空に一番近い島に降り立つ。その島には町があった。

《ゴッドサイド》
爺 : ここは天空に一番近い町ゴッドサイドじゃ。

シスター : ここは天空に一番近い島。しかしまた、闇の世界にも近いのです。この島の西には人を誰も寄せ付けぬ深き洞窟がありますわ。

シスター : 地獄から復活したエスタークは予言通り勇者によって倒されたそうです。しかし今まさに第二のエスタークが生まれようとしているのです!
ジュメルダ : デスピサロの事ね…。

男 : この島のどこかに天空の城に通じる塔があるらしいですよ。
ハーフエルフ女 : たとえ天空の塔に登っても、誰もが天空に行けるとは限りません。天空の武器防具の全てを着けた者と、その仲間だけが行けるとか。

ミハリンがいた。
ミハリン : どないしたんのん、彼!? ブル君は大丈夫なんか!?
事情を話した。
ミハリン : という事は、ジュメルダはんとは姉弟なんやから、ラブラブにはならへんな。
ジュメルダ : そうね。(正体が弟じゃなかったら、私の彼にするつもりだったけど。)
ミハリン : ホントの名前はキラル…ええ名前や。
ジュメルダ : 天空に連れて行けばキラルが元気になるかも知れなくてよ。
ミハリン : ウチは天空なんて高い所は怖いのん。ブル…キラル君は、ジュメルダ姉さんに任せたで。

《町の地下》
爺 : そこに寝ているお人は、不思議な事に空から落っこちてきたのじゃ。

天空男 : おおっ、ジュメルダ! 貴女の来るのを待っていました! 一刻も早く、龍の神様にお会いください。このままでは、世界は本当に滅んでしまうでしょう。

祭壇の近くに人が集まっていた。
神父A : 私には分かります。デスピサロの心にあるのは、もはや憎しみのみ! 早く止めなければ凄まじく邪悪な者に進化を遂げるはず…。
シスター : ああ、なんて事でしょう! もし黄金の腕輪を使えば、進化の秘法は昔の者より更に恐ろしい者になるのです。
神父B : 噂ではデスピサロは地の底深く潜り、秘法を使い始めたと聞きます。
爺 : 大変な事になってしもうた! デスピサロという魔族の者が、ついに進化の秘法を完成させたそうじゃ。
クリフト : ふむ、黄金の腕輪を渡したために、こんな事になってしまうとは…。
ミリアーナ : 何も言わないでクリフト…。
クリフト : ええ、これ以上責めては…。
マーニャ : 処女膜がプチュッと裂けた時よりも泣き叫ばせてしまうでしょうから。
クリフト : …僕は普通に「これ以上責めてはミリアーナが可哀想だ」と言おうとしたのですがね。
マーニャ : 流石はクリフト、かわすのもうまいって感じ。

司祭 : 私は神の声を聞く者。エスタークが蘇り、それを勇者が倒すという全ては予言通りであった! しかし、予言はそこまで。そこから先の事は何も聞こえぬのじゃ!
マーニャ : 耳が遠くなったとか。…誰か突っ込んでよ。…では脚を開きなさい。…あーもう、一人でやってても仕様がないじゃない!
ジュメルダ : ほーっほほほほ、なかなか面白くてよ。

《ほこら》
バロンの角笛を手に入れた。
キリネコ : この笛は私が貰うわー。

《天空の塔》
ジュメルダ : これが天空の塔…本当に天まで届くような高さですわ。

ジュメルダ達は襲いかかる魔物を倒し、どんどん登る。

《天辺》
ジュメルダ : ? これ以上は上に行けなくてよ。
直径8メートルくらいの雲が現れた。
ジュメルダ : まるで私達に乗れと誘っているようね。
マーニャ : もしかして、心が清くないと乗れないって感じぃ?
クリフト : もしそうならば、マーニャと僕は乗れませんね。
マーニャ : えー!? アタシもなのー?
ジュメルダ達は雲に乗った。
クリフト : どうやら僕達も乗れましたね。
ミネア : 金斗雲とは関係ないようです。
ジュメルダ達の乗った雲は上空高く舞い上がる。

《巨大な雲の上》
こうごうしい城がそびえ建っていた。
ジュメルダ : ここが天空の城!
ミリアーナ : 雲の上のお城ねっ!
クリフト : さてさて、どのような美しい女性がいるのでしょうか?
ブライ : (やっぱり天女もパンチーを穿いてるのかの?)

《天空の城》
ルーシア : ああ、ここは天空城! お蔭で戻ってくる事ができました。どうもありがとうございました。無事に帰った事をみんなに知らせなくては! ではまた後程…。

天空兵 : ここは天空城。
天空兵 : ここは龍の神様が治めているお城です。

妖精が何かを栽培していた。
男形妖精 : 何をしてるかって? 世界樹の苗を育てているんだ。あっ、そうだ! この世界樹の滴を上げるよ!
ジュメルダ : 私への貢ぎ物にしては少なくてよ。
男形妖精 : え? もっと欲しいの? 欲張っちゃダメだよ。無くなったらまた上げるからさ。
キリネコ : (ウチの預かり所に預けてまたくればいいわねー。)

天空女 : あら? 翼のない人がやってくるなんて何百年振りかしら…?

天空男 : 地上ではとてつもなく邪悪な者が生まれようとしているらしいな。

地上を見ている男がいた。
天空男 : 大変だ、大変だ! まがまがしい雲が地上を覆い始めているぞ!

妖精達が裸で踊っている。
妖精 : クルリンクルリン。
クリフト : おやっ? どこかで見た事のある妖精です。
ミリアーナ : 囀りの塔にいた妖精じゃないかしら?
ブライ : ふぉふぉふぉ、あの乳の形は覚えておるぞい。
リースの姉 : きゃ、貴女達、人間ね。リース、口を利いちゃダメよ!
リース : ツーン。

ジュメルダは突然脇腹を押さえた。
ジュメルダ : ぐふっ…あのドリルパンチの傷が…。
ジュメルダは血を吐いて倒れた。

《天空人の部屋》
ジュメルダは目を覚ました。ジュメルダの隣にはキラルが眠っている。
ジュメルダ : ここは?
ミリアーナ : 天空人の女性の部屋よ。私やジュメルダよりちょっと年上かなぁ? あの人がジュメルダ達を介抱してくれたの。
窓際にたたずむ天空人の女はジュメルダの方は向かず言う。
天空女 : 元気になるまで、ここにいてもいいですよ…。ゆっくりお休みなさい。
ジュメルダ : そうさせていただきましてよ。
部屋の中にはあらゆる色の薔薇が飾られていた。
ジュメルダ : 私の故郷にも何色もの薔薇があったから、落ち着きましてよ。
天空女 : 弟のキラルはかなりダメージを受けていますが、私ならなんとかなるかも知れません。彼も天空の女から生まれたのだから。
ジュメルダ : お願いしましてよ。
天空女 : …その昔、地上に墜ちて、きこりの若者と恋をした娘がおりました。地上では結婚したつもりになっていたようですが、天空人と人間は夫婦になれるぬのが定め。きこりの若者は雷に撃たれ、天空の娘は悲しみに打ちひしがれたまま天空に連れ戻されたのでした。しかし、天空の娘はどんな時でも地上に残して来た子供達の事を忘れた事はありません。もし、今のジュメルダとキラルをじかに見る事ができたなら、きっと涙にくれる事でしょう。うっうっ…。
ジュメルダ : …じゃあ、ママは死んだわけでもなく、このお城のどこかにいるのね!?
天空女 : さあ…仮にいたとしても、とても顔を合わせ辛いと思います。

クリフト : さて、ジュメルダ殿も無事だったようですし、僕は天空人の女性を口説いてきますよ。もちろん、ジュメルダ殿のお母上捜索も兼ねて。
ジュメルダ : 私は今晩はここで休ませていただくわ。

翌日
ジュメルダ : 体が楽になったので、私も散策しましてよ。…看病してくれた女性、今はいないようね。
ミネア : じゃあ、行きましょう。
ジュメルダは双子と行動する事にした。
マーニャ : このトリオ懐かしー。
ジュメルダ : ふふん、そうね。私は随分変わりましたけど。

キリネコが鼻歌を歌っている。
キリネコ : 見て見てー、天空の筆を貰えたのー。天空の男性って気前いいわー。
マーニャ : 天空の筆で天空のアイテムを描くとどうなるのって感じ?
キリネコ : 私もそれ、考えたわー。くれた男の人の話によると、画力に加えて描く人のエナジーで扱える物しか本物にできないの。例えば、普通のアイテムや炎、吹雪とかは本物になるけど、人の命や神の力の宿る武器は、私じゃ再現できないの。

祭壇があった。
シスター : デスピサロは進化の秘法の邪魔をされぬよう、結界を張ったそうです。デスピサロの進化を止めるにはまずその結果を破らねばならないでしょう。勇者ジュメルダに御加護がありますように。

怪獣が2匹いた。
ジュメルダ : 私達に危害を加えるつもりはないみたいよ。
近くでは天空人のカップルが翼で浮きながらキスしていた。
ルーシア : ああ、貴女達はっ!? お蔭でまたこうしてこの子達の世話をできますわ。そうだわ。何かお礼をしなくては…。こっちへいらっしゃい、ドラン!
怪獣が寄って来た。
ルーシア : どうかこの子を連れて行ってください。きっとお役に立てるでしょう。
ドランが仲間に加わった。
マーニャ : こんな怪獣、誰が面倒見るの?
ミネア : ケロちゃんが見るそうです。
ケロ : ケロケーロ!?
ルーシア : 貴女達の活躍を期待していますわ。
天空男 : ルーシア、続きをしよう。
ルーシア達は空中に浮いてキスを始めた。
マーニャ : なーんだ、天空に早く帰りたかったのは、こういう事だったって感じ?
ルーシア : ち、違います。ドランがおなかを空かせていると可哀想だからです。
天空男 : あれ? 帰ってくるなり僕の部屋に来てキスして舌を入れてきたし、ドランには僕が餌をやるってルーシアが出発前に言ってたのに、おかしいな…。
マーニャ : 舌入れキスの後どうなったって感じぃ?
天空男 : そりゃもう、久し振りだったので、二人して部屋の中で宙を飛びながら燃えました。ついさっき、部屋から出て来た所ですよ。
ルーシア : …恥ずかしいわ。
マーニャ : 空中でなんて超凄いじゃん! きっと人間にはできないようなアクロバットな体位もあるって感じ。
天空男 : パフンパフン、キョイムキョイム、イングリッチョモングリッチョなどが人間には無理な体位でしょうか。
ジュメルダ : タイイ?
ミネア : 妖精さんのお話では、ハァハァと関係あるそうです。
マーニャ : 姉さんは知ってても妖精さんの話にする事があるから、誤魔化されないようにしてね。
ジュメルダ : ほーっほほほほ、いつまでも私が気付かないとでも思って?
ミネアは顔を真っ赤にした。

ホビット : お前さん達、これから大変な所に行くんだろう。おらあ、バロンの角笛でお前さん達の馬車を呼んでおいてあげただよ。

《図書館》
天空老人 : ここにある本はそなた達には読めぬであろう。ここにいる者達に読んでもらうといい。

天空男 : 美しいお嬢さん、ここにある本を読んで上げましょうか?
ジュメルダ : お願いするわ。
天空男 : 進化の秘法について。コホン…。進化の秘法とは、本来の進化の道筋を歪めてしまう秘法なり。この秘法を使えば、この世に在らざるべき生き物を生み出す事ができるであろう。進化の秘法は全ての災いの元なり。進化の秘法を後の世に伝えてはならぬ。地底深くに封じ込めよ…。と書かれています。
ジュメルダ : お礼を言いましてよ。
天空男 : しかし、長い年月の末、再び発見されてしまったのです。進化の道筋から外れた怨念がそうさせたのかも知れませんね。

天空女 : あら、私達に負けずに美しい人間ね、ここにある本を読んで上げましょうか?
ジュメルダ : お願いするわ。
天空女 : 戦いの歴史…。コホン…。遥か昔、魔族の王エスタークは恐ろしい者を創り出した。それは進化の秘法。エスタークはその力で、自らを神をも超える究極の生物に進化させた。しかし、事態を知った天空人はマスタードラゴンと共にエスタークと戦った。長い戦いの後、ついにエスタークは地の底に封じ込められた。エスタークを起こしてはならぬ。彼に近付いてはならぬ。と書かれています。
ジュメルダ : お礼を言いましてよ。
天空男 : しかし、後で判ったのですが、エスタークの進化の秘法はまだ不完全だったとか。闇の力を増幅させる黄金の腕輪が使われていなかったのです。

《マスタードラゴンの部屋》
巨大なドラゴンが神座に座っている。
ジュメルダ : 大きな龍…。龍の神様!?
天空兵 : ここにおわすのは、我らが王マスタードラゴンであられる。
天空兵 : ほほう、ジュメルダが我らと人間達の血を引く勇者であられるか!? 我がマスタードラゴンはいつも、ジュメルダの事を気に掛けておられたようだ。
Mドラゴン : 私はこの城を治めるマスタードラゴン。龍の神と呼ばれている者だ。私はここにいて、世界の全てを知る事ができる。エスタークの事、デスピサロとロザリーの事、そなたの弟妹が殺された事、ジュメルダが私の血を飲んだ事…。お前達がなぜ私に会いに来たかも既に分かっている。
ジュメルダ : 分かっているなら、デスピサロを何とかしていただきたいわっ。
Mドラゴン : 残念だが、もはやデスピサロという者の進化を封じる事はできぬ。お前達が思っている程、私は絶対の者ではないのだ。
ジュメルダ : そんな…。
Mドラゴン : ところで、人間というのは不思議な生き物だな。か弱い人間が時として思わぬ力を出す時がある。私はそれに賭けよう! 天空と人間の血を引き、龍の血を飲んだ勇者ジュメルダよ! そなたなら、進化した邪悪なる者を倒せるかも知れぬ! そなたに私の持てる力を与えよう!
なんと、天空の剣が激しく輝き始めた!
Mドラゴン : ジュメルダよ、行くがよい。この城の真下が闇の世界への入り口のはず! その天空の剣がきっと役に立つであろう!

翌日
《天空人の部屋》
天空人の女はジュメルダの方は向かず言う。
天空女 : 気分はどうですか?
ジュメルダ : ええ、すっかり元気になりましてよ。
天空人の女はジュメルダ達の方を少しだけ向いて言う。
天空女 : 良かったわ…。キラルは無事元に戻してみせる…必ずや私が…。
ジュメルダ : お願いするわ。貴女になら任せてもいいような気がするの。
クリフトが現れた。
ミリアーナ : どうしたのその顔?
クリフトの両頬は赤くなっていた。
クリフト : …天空人の女性は最後には必ずビンタを食らわしてくるのです。ジュメルダ殿の父上はどうやって天女をナンパしたのか? 口説きの達人の僕よりナンパがうまかったとは到底思えません。
ミリアーナ : ナンパしたんじゃなくて、天女が恋をしたんじゃなかった? 少なくとも、女たらしのクリフトを天空人の女性は誰も好きにならないって事ね。
ミネア : 妖精さんのお話によると、天空人は簡単な呪文で相手の気持ちを理解できるそうです。
クリフト : そう言えば、ビンタの前には必ず短い呪文を唱えていましたね。
マーニャ : きゃははは、下心が丸々読まれてたって感じ。
ミリアーナ : 私が聞いた所、天空人は長寿だから、私達と同じような歳に見えても実はその10倍くらいは生きてるって話よ。それも相手にされない理由だと思うわ。
クリフト : そのようです。年下だと思って話し掛けたら150歳と言われびっくりしました。もちろん、若々しい処女ならば、150歳でもいいのですが。
ライアン : ジュメルダ殿はもう元気なようですな。
ジュメルダ : ええ、デスピサロのいる闇の世界へ行きましてよっ。
天空女 : ジュメルダ…頑張るのですよ…。
ジュメルダ達は部屋を出ようとする。
ジュメルダ : (ありがとう…私の本当のママ…。キラルをお願いね。)
ジュメルダが振り向くと、天空の女はジュメルダの方を見ていた。しかし、またすぐに慌てて顔を背けた。

天空城を浮かばせる雲に穴が開いていた。
天空女 : ああ、恐ろしい! 丁度この下の地上から邪悪な波動が発せられ、雲を貫いていったのです。
ミネア : では飛び降りましょう。
ジュメルダ : じょ、冗談でしょ?
ミネア : 妖精さんが護ってくれます。それにジュメルダさんのお母様も。
ジュメルダ : よろしくてよ。

ジュメルダ達は天空に一番近い島にある、地獄に一番近い場所へ来た。

ジュメルダ : この洞窟の奥にデスピサロのいる世界が…。よろしくて? 行くわよ。
ライアン : オー!
ミリアーナ : 頑張ろー。
キリネコ : O.K.!
マーニャ : アタシがついてるって。

ジュメルダ達は魔物を倒し、魔物の世界を目指す。

ジュメルダ : 洞窟を抜けて塔のような場所に来たわ。
ミリアーナ : ここを降りるといよいよ魔物の世界ね。

《暗黒の世界》
前方には結界に覆われた宮殿がある。
ジュメルダ : あれが魔物の本拠地である宮殿!
ミネア : 4方のほこら、そこから結界のエネルギーが出ています。

《南東のほこら》
邪龍がいた。
邪龍 : 私はこの結界を守る者。命に代えても結界を破らせるわけにはいかぬ! さあ、来るがよい!
アンドレアルが3体現れた。

倒した。
邪龍 : うぐぐ…。ロザリー様を失って、ピサロ様がどれ程嘆いた事か。人間など滅びてしまうがいい…。
ジュメルダ : 私だって両親弟妹シンシアを失って、どんなに泣き叫んだと思って?! 私達は滅びはしない!
クリフト : 悪趣味ながらも、その時どんなお姿だったか見てみたい所ですね。
ミネア : 妖精さんから「CG募集」とのお知らせでした。
邪龍 : デスピサロ様万歳! ぐふっ!
結界の1つが消えたようだ。

《南西のほこら》
人形が5体あった。
ジュメルダ達の動きに合わせて人形も動く。
人形 : ここから先、通る事ならず。出て行くのだ…。
人形に弾き飛ばれた。
ジュメルダ : くっ!
ミネア : 人形の動きを見て捕まらないようにしましょう。

ジュメルダ達は人形を掻い潜り、ほこらの主のいる場所に来た。
魔物将軍 : よくぞここまで辿り着いた。敵ながら天晴れな奴! そうじゃ、褒美をやろう。お前の後ろの床を調べるがよい。
ジュメルダは後ろを向いた。
魔物将軍 : けけけっ! 敵に背中を向けるとは愚か者め!
ジュメルダ : ふふん、掛かった振りをしただけよ。
魔物将軍 : けけけっ! 素直に引っかかっていれば楽に死なせてあげたものを! この愚か者め!
ミネア : ご褒美はどこでしょうか…。
マーニャ : 姉さん、そんな物ないって。
ギガデーモンが現れた。
マーニャ : あれー? バルザックに似てない?
ミネア : 色が違うだけですが、妖精さんの話では「進化の秘法を使った別の魔物であり、進化の過程にあるから似ている」という言い訳もできます。

倒した。
魔物将軍 : ぐふっ!
結界の1つが消えたようだ。

《北西のほこら》
魔物将軍 : お前達か、デスピサロ様の進化を邪魔しようという不届き者は。俺様が成敗してくれるわ!
ヘルバトラーが現れた。

倒した。
魔物将軍 : く…よくぞ俺様を倒した。
ジュメルダ : ほーっほほほほ。
魔物将軍 : 一時の勝利を噛み締めるがいい。どうせお前達は進化したデスピサロ様に滅ぼされてしまうのだからな。わっはっはっ。
ジュメルダ : 進化…デスピサロはどんな進化を遂げたのかしら…。
魔物将軍 : ぐふっ!
結界の1つが消えたようだ。

《北東のほこら》
神父がいた。
神父? : ほほう。ついにここまで来たか、ジュメルダよ。しかし全ては遅かったようだな。もうすぐ、デスピサロ様が我が魔族の王として目覚めるだろう。デスピサロ様の心には、もはや人間に対する憎しみしか残っておらぬはず。
ジュメルダ : 話し合いは不可能という事ね。
神父? : 冥土の土産に教えてやろう。
神父が正体を現した! エビルプリーストだった!
魔物参謀 : ロザリーを攫わせたのは。この私なのだ。わっはっはっ!
ジュメルダ : なんですって?!
ミリアーナ : それじゃぁ、デスピサロに究極の進化をさせ、魔族の帝王として君臨させるため!
魔物参謀 : そういう事だ、冥土の土産を持ったなら死ぬがいい!
ジュメルダ : 許せなくてよ!
エビルプリーストが現れた。

倒した。
魔物参謀 : おのれ、口惜しや…。この恨み、晴らさずにおくべきか…。ぐふっ!
最後の結界が消えたようだ。

ジュメルダ : 結界が消えている…。宮殿に乗り込みましてよ!
《魔族の宮殿》
賢者の石を見つけた。
ミネア : 私が使います。
マーニャ : えー? 私が適当だと思うけど。
ミネア : 占いが全てです。
マーニャ : (今度も占いなんてしてなかったって感じ…。)

屈強の魔物を倒し、宮殿を抜けた。

ジュメルダ : この宮殿にデスピサロはいなかった…。でも、宮殿の後ろにある邪悪な山に強大なパワーが…あそこにデスピサロがいる…。

《魔物の山》
山の頂上には、地獄の帝王エスタークのような大きさの化け物が座っていた。
デスピサロ : ぐはあああ…! 何者だお前達は? 私はデスピサロ。魔族の王として目覚めたばかりだ。
ジュメルダ : デスピサロですって!? こんな化け物になるなんて…。
マーニャ : エスタークの色違いって感じ。
ミネア : 「進化の過程としてあの形がある」という言い訳ができる、という妖精さんのお話でした。
デスピサロ : うぐおおお…! 私には何も思い出せぬ…。しかし、何をやるべきかは分かっている。があああ…! お前達人間共を根絶やしにしてくれるわっ!
ジュメルダ : 貴方がどんな姿になっても、私がデスピサロを倒す事には変わりないわ。
デスピサロが立ち上がった。
ジュメルダ : みんな、いくわよ!
戦闘が始まった。
ミリアーナ : ミリアーナ・流星拳!
マーニャ : イオナズン!
ジュメルダ : ギガディン!
キリネコ : 天空の筆で竜巻を描くわ!
ドランは炎を吐いた。
ブライ : ジュメルダ殿、バイキルトじゃ!
クリフト : ザキ!
しかし効かなかった。
ミネア : 自称人工知能の責任です。バギクロス!
ジュメルダ : ていっ!
バシュッ
ジュメルダはデスピサロの腕を切り飛ばした。
しかしもう一方の腕がジュメルダを捕まえた!
ジュメルダ : ぐあっ!
ライアン : い、いかん!
ザシュッ!
何者かがデスピサロの腕を切り飛ばした。
その者は白馬に乗り、全身をはぐれメタルの装備で固めている。その者の後ろには女の子が乗っていた。
ミネア : 白馬の王子様…? 物凄いハンサム…。
白馬に乗っていたのは、キラルだった!
キラル : 姉さん! 大丈夫かい!?
ジュメルダ : キラル! 貴方!?
キラル : 助けに来たよ、姉さん。天空人の女性に命を蘇らせてもらったんだ。もちろん、記憶もね。

《キラルの回想》
ベッドのキラルが目を覚ました。
天空女 : ううっ、キラル…。やっと貴方の目が覚めたわ…。
キラル : 姉さん…? いや、姉さんに似てるけど違うか。
天空の女は力を使い果たしよろめいた。
キラル : 大丈夫ですか?
天空女 : …私は大丈夫。それよりジュメルダが魔物の王に戦い挑んでいるはず。助けに行って上げなさい。
キラル : 姉さんが?! 分かったよ。
キラルはベッドから立ちあがると支度をした。
キラル : 待っててくれ、姉さん!

《デスピサロの前》
ミハリン : ミル君が天空の城から降りてくる所を、ウチが見つけて一緒に来たんや。
キラル : 彼女は僕の為に、はぐれメタルの装備を用意していてくれたんだ。
ミハリン : うふふふ、ウチのスライム内での人気を使えば、はぐれメタルの鎧、盾、兜、オールコンプや。ちなみに、剣はこの前、空から降ってきたから、ウチが貰ったんや。もちろん、ミル君にプレゼントする為にな。
ライアン : そうか、ミハリンの人気を使えば可能だろうな。スライム内での。
ミハリン : (相変わらず、能天気にきっついなー。)
腕を失ったデスピサロだが、呪文を放った。
ジュメルダ : くっ。
クリフト : ベホマラー!
全員の傷が回復した。
ライアン : とりゃー!
ライアンはデスピサロの頭を叩き潰した。
デスピサロは沈黙した。
ジュメルダ : 倒した!?
キラル : いや、まだだ。
デスピサロの腹が妖しく蠢いた。
腹の部分に顔が現れた。
デスピサロがガスを吐いた。
ジュメルダ : くっ、さっきより強い攻撃よ!
ミネア : 賢者の石!
全員の傷が回復した。
手が生えてきた。
ジュメルダ : くっ、腕が再生するなんて…。
キラル : うわっ、脚も!
脚が生え変わった。
ミネア : とにかく、攻撃あるのみです。
マーニャ : メラゾーマ!
ミリアーナ : ミリアーナ・彗星拳!
三つ目の頭が生えてきた。
ジュメルダ : これが究極の生物?!
クリフト : スクルト!
デスピサロ激しい炎を吐いた
ジュメルダ : うぐっ!
キラル : うわー!
ミネア : フバーハ!
キリネコ : 天空の筆で聖なる光を描くわ!
デスピサロの恐ろしく鋭い爪がミリアーナを襲う。
クリフト : ミリアーナ! 危ない!
ガシッ!
ミリアーナを庇ったクリフトの胸に、デスピサロの爪が食い込む!
クリフト : うがぁ!…。
クリフトは心臓を貫かれ、大量の血が吹き出る!
ミリアーナ : クリフト!!!
デスピサロが自分の爪のクリフトを振り落とすと、クリフトは力なく倒れた。
クリフト : …キリネコさんとミリアーナ姫の処女、そして伝説の処女を奪ってから死にたかった…ぐふっ。
ミネア : 瀕死の今なら世界樹の葉で…。
ミリアーナ : うんっ。
デスピサロは激しい炎を吐いた。
ミリアーナの手にある世界樹の葉が燃え尽きた。
クリフトが死んだ。
ミネア : …もう駄目です、ぐすん。
ミリアーナ : クリフト〜〜〜〜〜!!!
ブライ : クリフト殿!
キリネコ : クリフト君!
ミリアーナ : おのれ! クリフトの仇!! ギャラクシオリアン・エクスプロージョン!
ミリアーナの捨て身の攻撃を食らったデスピサロは反撃をする。
ミリアーナは素早く身をかわした。
マーニャ : 姉さん、よけて!
そのままデスピサロの鋭い爪がミネアを襲う。
ミネアは身をかわしたが腕をえぐられた。
ミネア : あう…妖精さん。
間を開けず、恐ろしく鋭い爪がミネアを襲う。
ザクッ!
デスピサロの爪は、ミネアを助けようとしたマーニャの首をえぐっていた。
マーニャ : 姉さ…。
マーニャは首から血を噴き出し、そのまま絶命して倒れた。
ミネア : マホちゃん!!!
ライアン : 俺を盾に、勇者のお二人が攻撃を!
ジュメルダとキラルはデスピサロを攻撃する。
ライアンは大ダメージを受ける。
ライアン : ぬおお…。
ジュメルダ : ベホマズン!
ライアン : おおっ、助かった。
ジュメルダ : お願い、倒れて、お願い!
キラル : 姉さん行くぜっ!
ジュメルダとキラルはコンビ技で攻撃する。
ズシャー!
デスピサロ : ぐはあああ…!
デスピサロの様子がおかしくなった。
ジュメルダ : 今度こそ!!!
デスピサロ : 体が熱い…。私は敗れたのか…。私の体が崩れてゆく…。うぐおおお…!
消え行くデスピサロの体、その内部に元の体が見えたような気がした。
デスピサロ : ぐふっ!
デスピサロは消滅した。
大地震が起きた。
ジュメルダ : くっ、崩れるわ!
マスタードラゴンが助けに来た。そしてそのまま天空城へ。

《天空城》
Mドラゴン : 私はマスタードラゴン。ここにいて世界の全てを知る事のできる者。
なんとクリフトが生き返った。
なんとマーニャが生き返った。
Mドラゴン : 天空と人間の血を引きし勇者ジュメルダよ。そなたらの働きで、進化の秘法はデスピサロ共々、地の底深くに沈んでいった。もはや、人々が怯える事はなく、世界に平和が訪れるのだ!
ジュメルダ : ついに、ついにやったのね…。
Mドラゴン : 10人のエロ惹かれし者達よ! 心から礼を言うぞ!
Mドラゴン : ライアン! お前は本当によくやってくれたな。
ライアン : はい、ジュメルダ殿と行動を共にしてからは、なにやら雑用しかしてなかったような気もしますが、それも含め、ジュメルダ殿のサポートには全力で尽くしました。
Mドラゴン : ミリアーナよ。そなたもキュートな女でありながら、よく頑張ってくれた。ブライにクリフトもミリアーナを援けて、その働きまことに見事なり。
ミリアーナ : うん、冒険に出た時はどうなるかと思ったけど、ジュメルダと共に魔族を倒せて、もう最高っ。
クリフト : その後、クリフトとエッチして、もう最高っ。
ブライ : 魔族の王撃退記念のレア物が生まれて感激じゃ。
ミリアーナ : こらっ。
Mドラゴン : キリネコよ、これからも世のため、人のため、自分のため、家族のため、商売に精を出すのだぞ。
キリネコ : O.K. 特に自分と家族の為にねー。
Mドラゴン : ミネアにマーニャよ。今のそなた達を見れば、父上もきっと浮かばれであろう!
ミネア : はいっ。
マーニャ : 私はあの世で会う所だったけど、それは延期になりそって感じ。
Mドラゴン : キラル。そなたはゾンビとして生死の狭間をさまよっていたが、母親やミハリンの愛により、よくぞジュメルダを助けた。
キラル : あの女性は僕の…。はい、僕は大好きなジュメルダ姉さんを助けられて嬉しく思います。
ジュメルダ : あら、キラルったら。
Mドラゴン : そしてジュメルダよ! お前は見事やり遂げたのだ! もはや地上に戻る事はあるまい…。これからは私と共にこの天空城に住むがよかろう!
ジュメルダ : …。
Mドラゴン : ん? どうした、その顔は…?
ジュメルダ : 私は、私の育った地上で、自分を磨いた地上で、みんなのいる地上で…。
Mドラゴン : その者達と地上に戻ると申すか?
ジュメルダはマスタードラゴンを見据える。
Mドラゴン : …分かった! もう止めはせぬ! 戦いのさ中、築き上げられたそなたらの友情は、もはやなん人も壊せまい! 気を付けて行くのだぞ! ジュメルダよ!

マスタードラゴンの部屋を出ると、天空人達が出迎えてくれた。
天空兵 : おお、ジュメルダ! 貴女こそまことの勇者です!
天空兵 : 人間というのも、なかなか侮れないですね。
天空女 : 翼もないのに新たな地獄の帝王をやっつけるなんて! 信じられないわ!
ジュメルダ : 翼はなくとも、天空譲りの美しさがありましたわ。美はパワーでしてよ!
天空女 : 凄いわ、凄いわ! ねえ、私達とここで暮らしましょうよ!
ジュメルダ : あら、ごめんなさい。それはできないの。
天空女 : 残念ね…。でもまたいつでも遊びに来てね。
ジュメルダ : そうさせていただきましてよ。

《妖精達のエリア》
妖精達がくるくる踊っている。
妖精 : クルリン、クルリン。世界に平和が戻りました。
リースの姉 : ふーん、悪い人間ばかりじゃなかったのね。ねえ、リース。
リース : はい、お姉様。
リース : ねえ、これからは私達共仲良くしましょうね。あっ、そうだ、花の妖精の命の源である、天空の花の種をあげるわ。
ジュメルダ : あら、美しい種ね。ありがたくいただくわ。
リース : この世界のどこかに、世界樹の花というのがあって、それを使えばデスピサロも蘇るかも知れないわ。
ジュメルダ : 折角倒したのに、冗談はよしていただける?!
リースの姉 : 今度蘇った彼は、邪悪ではないと思いますが…。

《図書館》
天空女 : 思えばデスピサロという者も哀れな男でしたね。
ジュメルダ : そうね。ロザリーの事がなければ…。

天空老人 : そなた達の事はここで書き留められ、永遠に語り継がれてゆくであろう!
天空男 : ああ、忙しい! 新しく歴史に書き加えなければっ。
ジュメルダ : ふふん、私の美しさが永遠に語り継がれるのね。
ミネア : はい、「ドラパエ5〜天空の花嫁達」ベリンカとエローラ達の時代にも受け継がれるでしょう。
ミリアーナ : 今度の幼馴染みの性格はどうなるのかしら?
ミネア : 占いでは、スケベで痴漢で変態で女の敵と出ています。クリフトさんの鬼畜さ、ブライさんのマニアさ、ドラパエ3・勇者Mの奔放さ、全て併せ持つかも知れません。
ミリアーナ : そんな幼馴染みは絶対に嫌。なんだか花嫁達の「達」の意味が判りそうな気もするんだけど…。
ミネア : それはできるまでのお楽しみだそうです。
ジュメルダ : 私はその前に、「ドラパエ」のミーラ姫をやりたくてよ。
ミリアーナ : と言うか、今度はFFとかファンタシースターがいいと思うなぁ…。

地上を覗く男がいた。
天空男 : 見てみなさい! ほら! 地上の人々のあの嬉しそうな顔を!

男形妖精 : やったじゃないか!? 惚れ直したぜ!
ジュメルダ : ほーっほほほほ。

ジュメルダ達は母親の部屋の前を通りかかった。
ジュメルダ : ここはママの…。キラル、ママが自分から話してくれるまでは、私達がママの事を気付いている事を知られないようにね。
キラル : うん。

《ジュメルダ達の母親の部屋》
天空女 : ジュメルダにキラルや。あなた達には父や母がいなくても、こんなに立派な友達が…。皆さん、どうかジュメルダといつまでも仲良くしてあげてください。うっう…。
クリフト : はい、ジュメルダ殿はこの僕が。
ミハリン : ミル君はウチが護るえ。

ルーシア : ジュメルダ! そして皆さん! あなた方と旅をできた事を私は誇りに思います。
マーニャ : かなりせかされたから、旅をしたのは天空に来るまでの短い時間だけどね。

天空男 : あんたらが第二の地獄の帝王をやっつけたのか? ぶったまげたなあ!

シスター : ありがとうございました。これで人々が苦しむ姿を見なくても済みますわ。
神父 : おお! 全て神のお導きじゃ!

《天空の城の門》
天空兵 : 行かれるのですね? どうかお気を付けて!

キラル : 姉さん、僕はミハリンと旅に出るよ。今度はゾンビじゃなく、生きている体で世界を見たいんだ。
ジュメルダ : 頑張りなさい。
ミハリン : ほんな、ジュメルダ姉さんも元気でな。ウチはミル君の子供をいっぱい産むさかい。
二人は旅立った。
クリフト : どさくさに紛れて、二人は子作りを始めていたようです。既にミハリンは処女ではありませんでした。
ジュメルダ : んまぁ、姉に内緒でそんな事するなんて。
ミリアーナ : 普通はそんな事、兄弟にも進んで話さないと思うけどなぁ。

ジュメルダ : さて、みんなを送って差し上げてよ。
ミリアーナ : 私ぃ、サントハイムに戻りたい! お願いジュメルダ、最初はサントハイムにして!
ジュメルダ : よろしくてよ。

気球はサントハイムに降りる。
《サントハイム》
サントハイムの人々は戻ってきていた。
ミリアーナ : 結局、原因はなんだったのかしら?
ブライ : 謎のままじゃ…。

《サントハイム王の間》
サントハイム王 : おおっ、よくぞ戻ったミリアーナ!
ミリアーナ : パパ…よかった…。

《ミリアーナの寝室》
ヒナッタ : お帰りなさいませ、ミリアーナ姫様。
ミリアーナ : うふっ、今度は頑丈な壁を作らせるわ。男の子が絶対に入って来れないような。

ジュメルダ : それじゃ、お別れね。
ミリアーナ : ええ、いつでも遊びに来て。もちろん、私からも遊びに行くから。
ジュメルダ : ふふん、どちらが美しいか、また勝負でしてよっ。
ミリアーナ : 望む所よ、ジュメルダ。

気球はバトランドに降りる。
《バトランド》
ジュメルダ : ライアンありがとう。これからは私のグッズを集めなさいね。
ライアン : もちろんですとも。それではお元気で。このライアンの力はいつでもお貸ししますぞ。
ジュメルダ : それじゃ、失礼するわ。

気球はエンドールに降りる。
《エンドール》
キリネコ : 戻ってたきたわー。姉ちゃん、アヤヒョウ!
アヤトラ : これで貴女は世界一の美術品屋よ!
アヤヒョウ : キリネコお姉たん、サイコー!
ジュメルダ : 姉妹仲良くお元気で。
キリネコ : お金はいつでも貸すからねー。

気球はコーミズの村に降りる。
《コーミズ》
マーニャ : あーあ、やっと全部終わったって感じぃ。
ミネア : パパのお墓に報告しましょう。
双子達は父親の墓を参った。
マーニャ : これからどうしよう? する事なくなったって感じ。
ミネア : マホちゃんの特技はなんですか?
マーニャ : 踊りだけど…。そうか、また踊り子さんをやろっと。

気球はモンバーバラに降りる。
《モンバーバラ》
町のみんなはマーニャの復帰をみんなは歓迎してくれた。

気球はジュメルダの故郷の村に降りる。
《山奥の村》
ジュメルダ : また一人になってしまったわ。でも…。
ジュメルダは花の種を蒔く。元々花の妖精であったシンシアが蘇った!
シンシア : ああっ、ミラ! ありがとう!
二人は抱き締め合う。
シンシア : それにしてもミラは綺麗になったのね。
ジュメルダ : ええ、男はみんな私の虜よ。
シンシア : うふふ、じゃあ、二人で男を虜にする旅でも続けましょ。
ジュメルダ : それは楽しみでしてよ。ほーっほほほほ。
シンシア : おーほっほっほ。
高笑いをする二人に、仲間達が集まってきた。
キリネコ : この村は私の資金で復興してみせるわ。期待してねー。
ミネア : アヤコバークみたいにならないでくださいとの事です。
キリネコ : What?
ライアン : お元気そうでなによりです。見てください、ミラグッズでいっぱいですぞ。
ライアンはミラグッズを装備していた。
ジュメルダ : ほーっほほほほ、大変よろしくてよ。
ミネア : ゲームセンターに大量に余っていて、簡単に集められたそうです。
ジュメルダ : ほーっほほほほ、言ってはいけない事を言ってしまいましたわね!
ジュメルダが追いかけると、ミネアは逃げ出した。
ミリアーナ : 良かった。ジュメルダ、また一人になって寂しがっていると思ったのに。
ジュメルダ : そんな事なくてよ。これからは男に貢がせて、男を引き連れて豪遊生活ですわ。
シンシア : おーほっほっほ。
クリフト : それはそれは、ではこのクリフトが第一号のしもべという事で。(もちろん、伝説の処女を戴くのも第一号です。)
ライアン : なんの、俺が一号だ。
ブライ : いいや、歳の順でいけばワシじゃ。
キリネコ : 私も一緒に行かせてくれる? 勇者ブランドで商売したいの。
ジュメルダ : 構わなくてよ。
キリネコ : 出発記念に絵を描かせてもらうわー。
キリネコはジュメルダの絵を描いた。
キリネコ : この絵は「勇者よ永遠に」という想いを込めたの。
ジュメルダ : 大変いい出来でしてよ。
マーニャ : 男に貢がせて、男を引き連れて豪遊生活なんて超面白そうって感じ。アタシも一緒でいい?
ミネア : 私も一緒に行くのが吉と出ました。
ジュメルダ : よろしくてよ! 私についてらっしゃい、ほーっほほほほ!
こうして平和が訪れた世界へ、ジュメルダ達は男を集めに出かけたのでした。
天空の城では母がジュメルダを暖かく見守っていた。
ジュメルダの母 : ああ、やっとジュメルダに笑顔が…私も笑顔で語れる日が来るよう努力します。貴女も頑張るのですよ…。


FIN.






ドラパエ4TOP